「Clubhouse」が日本語対応“オワコン”完全払拭で逆襲が始まる?

 音声SNS「Clubhouse」は9月30日、日本の報道関係者向けとしては初の発表会を開催し、年内に日本語化とクリエイターの収益化に対応することなどが発表された。同SNSは“オワコン”と言われることが多いが、夏前と比べてルーム開設数が倍以上に増えるなど再び盛り上がりを見せ始めている。

「Clubhouseは音声だけでコミュニケーションを楽しむSNSとして2020年に誕生。今年1月から日本国内向けのβ版の運用が開始されると、多くの芸能人・著名人が飛びつき、瞬く間にブームとなりました。このアプリは招待されないと利用することが出来なかったためフリマアプリなどで招待枠が1枠4000円~1万円で大量に出品され、最大で1000万人が招待待ちとなるなど凄まじい過熱ぶりだったのです」(ITライター)

 しかし招待制だったことに加え、当初はiOS版しかリリースされていなかったこと、またClubhouseの共同創業者であるポール・デイビソン氏が、急激なブームによって「コミュニティが突然大きくなりすぎると崩壊してしまうことがある」と発言したことなどから、3月頃には利用者が急減。さらにFacebookやTwitterらが続々と音声SNSに参入したことから”オワコン”のレッテルを貼られてしまったのだった。

「ただ、今年5月にはAndroid版がローンチされ、7月には招待制が撤廃され一般開放されました。すると、6月には770万件の新規ダウンロードを記録し、夏の始めまでは毎日30万ルーム程度の利用だったのが、8月には約70万と倍以上に増えているのです。特に日本ユーザーは熱心で、世界ユーザーの1日の平均利用時間は70分程度なのに対して113分と長く、Clubhouseの国際部門統括責任者のアーティ・ラママーシー氏によれば、英語以外への言語対応の中でも『日本語は私たちにとってプライオリティが高い』と説明しているのです。これまで、システムが英語にしか対応していなかったのも利用者にとっては大きな壁だったので、年内中に日本語化対応となれば、また利用者は増えるのではないでしょうか」(前出・ITライター)

 ここからClubhouseの逆襲が始まる!?

(小林洋三)

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