イオンは8月27日、スマートフォンを使った決済サービス「イオンペイ」を9月に始めることを明らかにした。しかし、イオンにはタッチ決済が可能な電子マネー「WAON」もあるため、《イオンは決済サービスやアプリを増やしすぎでは》といった困惑の声も見られる。
「イオンペイは、グループが発行するクレジットカードを登録することで利用できるQRコード決済サービスです。店頭でスマホに表示したQRコードを専用の読み取り機にかざせばクレジットカードに紐付けられた口座から即時引き落とされるため、WAONのようにチャージする必要もなく買い物することができるのです」(ネットライター)
同サービスはイオンのスーパーやショッピングモールで利用できるようになり、順次グループのコンビニなどにも対象を広げるという。今後は還元キャンペーンなども実施して利用客の囲い込みを狙うと見られているが、ネット上では《そもそもイオンには全国のイオン以外でも使える便利なWAONがあるんだから、そっちの利便性を高めてくれた方がよっぽどいいのに…》《ただでさえ似たようなアプリをグループ内でバラバラ立ち上げて、普及した電子マネーを持ちながらQRも始めるの?》《世の中には電子マネーの類が乱立しているんだから、増やすんじゃなくてなんとか減らして欲しい…》などの意見が上がっている。
「イオンにはグループ関連のアプリが50以上もあって、ポイントも『ときめきポイント』『WAON POINT』『電子マネーWAONポイント』と3種類あります。9月1日にスマートフォンアプ『iAEON(アイイオン)』を提供して6~7種類のアプリを統合・連携、さらには11日以降から『ときめきポイント』を『WAOIN POINT』に一本化するなど、簡素化して利便性を高めていくのかと思いきや、『イオンペイ』投入ですからね。全国84万カ所以上で利用可能で、累計8800万枚発行しているWAONは年内に『Apple pay』への対応も決定していますし、そちらをもっと強化してほしいというのが利用者の本音ではないでしょうか」(ITジャーナリスト)
そもそもQRコード決済は戦国時代と言われるほど各社サービスが乱立し、しのぎを削っているが、イオンペイには勝算があるのだろうか。
(小林洋三)