低迷・日本ハム、栗山監督が解任されない内部事情

 今シーズン、パ・リーグの最下位をひた走り、さらにチームメイトに暴力行為をはたらいた主砲・中田翔を無償トレードで巨人に放出した北海道日本ハム。16年に日本一になって以降、3位になった18年以外はすべて5位と低迷。

 しかも、中田騒動のウラで別の主力選手が、父がコンゴ人の万波中正外野手に「日サロに行きすぎだろ」と問題発言。場を和ませるためで悪意はなかったようだが、球団に対しては選手指導やコンプライアンスについて批判が集まっている。

 当然、チームを指揮する栗山英樹監督への風当たりも厳しく、「今すぐ責任を取って辞任するべき」と話すのは札幌移転からずっと応援してきたという50代のファン。こうした辞任を求める声は数年前からあったが、「シーズン中の解任は恐らくないはず」と語るのは、スポーツ紙のプロ野球担当記者だ。

「今シーズンでユニホームを脱ぐのはほぼ確実ですが、あくまで勇退という形。しかも、今度はGMと立場を変えて球団運営に関わるのではと噂されています」(同)

 次の指揮官には侍ジャパンを金メダルに導いた稲葉篤紀日本代表監督が確実視されており、栗山・稲葉体制に移行するというのだ。

「実は、14年の時点でそうした報道が流れており、既定路線というのがもっぱらの見方です。栗山監督もここ数年は正直イマイチですが、万全とはいえない戦力で就任後の9シーズンでリーグ優勝2回。なにより当初、入団拒否の姿勢だった大谷翔平を説得し、二刀流選手として育てた実績はあまりに大きいです。そうしたトータルでの貢献度を球団も高く評価しています」(同)

 ただし、監督辞任後にすぐGMに就任するかは微妙な状況だという。

「中田翔の件で球団への世間の風当たりが強く、いったん間を置いて数年後にGMという展開もあるでしょう。栗山監督はもともと白鷗大学で経営学部教授を務めており、現在も籍を残したまま。選手出身のどのGMよりも球団経営の知識も豊富です。そんな人材を手放すわけがありません」(同)

 それなら一連の不祥事は未然に防ぐことができたような気もするが……。

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