5月8日、作業着のワークマンが2019年3月期決算を発表し、営業利益は前期比27.6%増の135億円、純利益も同25.1%増の98億円となったことが明らかになった。昨年9月にスタートさせたカジュアル業態の「ワークマンプラス」が好調だったという。
「ワークマンは建設現場などで働く中年男性用の作業着を売るイメージがありましたが、若者や女性にもターゲットを広げたことが大成功しました。昨今のキャンプや野外フェスブームの影響も加わって、アウトドア用の高機能ウェアを安く手に入れられると、一気に注目を集めたんです」(アパレル業界関係者)
SNS上でも利用者からは《もともと機能性の高い商品を売ってはいたけど、最近はデザイン性が良いものも増えて買いやすくなった》《ワークマンは売り上げが上がったせいか、最近また品質が良くなった気がする》《おしゃれな服が増えて、女性を見かける機会も増えた》といった賛辞に加え、《ユニクロも目じゃない》といった意見まで飛び出している。
「商品の機能性の高さから、スポーツウェアとして利用する人も急増しており、安さは求めるが外出先での“ユニクロかぶり”を避けたい人にとっては、選択肢が増えたことになる。業界でも《ポスト・ユニクロの最右翼になるのでは》との声まであるほどです」(同前)
ともあれ我々としては、両者の切磋琢磨により、ますます良質で安価な商品が世に出ることはありがたい。
(小林洋三)