二保旭「虎デビュー」で弾き出されるのは藤浪晋太郎!?

 中谷将大外野手と前ソフトバンク・二保旭投手の交換トレードが発表されたのは、7月2日だった。奇しくも、前日の阪神はクローザーのスアレスが3連投の疲労もあって、逆転負けを許している。ロングリリーフもできる二保の獲得は、「交流戦明けの防御率4・12」(同時点)と苦しむブルペン陣にとって大きなプラスとなるはず。

 しかし、矢野燿大監督は先発でデビューさせるという。その結果次第では、後半戦の投手起用法も変わってきそうだ。

「矢野監督は『五輪休みまでは』と前置きしていましたが、二保を先発登板させる日は勝ちを計算してくると思います」(球界関係者)

 というのも、二保は二軍で「先発投手」として調整してきたからだ。

 直近の成績では6月30日の中日二軍戦で8回を投げ、失点1。試合主導権をしっかりと掴み、そして手離さない粘り強いピッチングは阪神編成マンたちも見ていた。矢野監督はその報告を受けており、「先発でスタートさせる」と決めたのだ。

「五輪休みまで」という矢野監督の言葉を額面通りに受け止めれば、「後半戦はリリーフ」だが、トレードが発表された7月2日、エース・西勇輝が広島戦で大量7点を奪われ、敗戦投手になっている。同6日からのヤクルト3連戦で先発する結果次第では、二保の先発定着も十分に考えられる。

「リリーフ陣全体が登板過多になっています。藤浪、斎藤、及川など本来なら先発で投げさせるピッチャーをそちらに配置換えさせました」(同前)

 また、故障で戦線を離れていた高橋遥人もすでにブルペン投球を再開している。高橋は当然、先発で使う。となれば、藤浪晋太郎はやはり、リリーフのままか…。

「後半戦、高橋が先発で投げられるのなら、二保をリリーフにまわす余裕も出てきそう。7回は二保、8回は岩崎、9回はスアレスという継投策が確立されるかもしれません」(在阪記者)
 
 そうなった場合、藤浪は先発ローテーションに復帰するのではなく、二軍再調整となるだろう。藤浪が一軍に再登録されたのは、6月4日。二軍での調整がうまくいったからではなく、リリーフ陣の人手不足を補うためだった。「先発投手としての再調整」の名目にはなりそうだが、二保の加入で厳しい立場におかれたのは藤浪ということになりそうだ。

(スポーツライター・飯山満)

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