87勝で今年のリーディングトップを走るルメールに迫るのが71勝の川田将雅。向こうズネとなっているのが｢外枠は不振｣の傾向だ。
「今年の川田は芝、ダートを問わず外寄りの枠に入ったレースで大きく崩れがちです。馬番が12番から18番での3着内率は29.5％（同47％）にとどまっています。なお、19年や20年はもう少し好走率が高かったものの、単複の回収率はいまひとつ。もともと外枠が得意というわけではなく、その傾向が今年はより顕著に表れている。そのうち巻き返すかもしれませんが、しばらくは注意しておきましょう」（伊吹氏）
同じく「ダート中距離で期待を裏切りがち」な点も注意したい。
「今年のダート1600〜1800メートルの成績は〈5 7 2 25〉で、3着内率は35.9％（同54％）。ちなみに20年は〈36 21 8 42〉で3着内率60.7％（同84％）。たまたまダート中距離路線に有力なお手馬が少ないだけかもしれませんが、急に能力のある馬が集まる可能性は低いので、こうした傾向はもう少し続くかもしれません」（伊吹氏）
ダート戦で12番枠より外の馬で馬券になったのは、4月10日の阪神1Rダ1800メートル（12番）の3着が最後。以来、7戦連続で着外に沈んでいる。
とはいえ、昨年は春から秋にかけて重賞25連敗の不振にあえいでいたことを思えば、今年の重賞成績〈11 4 5 16〉は優秀だ。
「確かに重賞では好成績を収めているけど、皐月賞で1番人気を背負ったダノンザキッドでは15着の最下位に敗れるなど、人気を裏切るケースもある。今年は重賞で12回1番人気を背負って〈4 3 3 2〉。1番人気の時は2、3着付けのほうが馬券的な妙味がある」（トラックマン）
勝ち鞍では全国リーディング2位の川田だが、勝率ではルメールの2割3分3厘を大きく上回る2割8分4厘を記録し、堂々の1位に輝いている。
「勝率至上主義の川田は勝ち鞍より勝率を上げることに美学を持っていて、レース当週になってからの騎乗依頼は基本的にNG。また、レース後『この馬はまだまだ』など調教師にズバズバ発言するため、なじみの薄い関東の厩舎の中には『正直、あんまり乗せたくない』と漏らす関係者もいる」（トラックマン）
佐賀県出身で夏競馬は小倉が主戦場となるが、福島や新潟など、関東圏への遠征時は割引が必要かも!?
