先日、新元号が「令和」と発表され、日本国中が大いに沸きました。明治期以降、元号は「一世一元制」の原則に基づき新天皇の即位時に改元されますが、今回、紹介する資格は、皇室とのゆかりも深い「神社検定」。神社をはじめ、神道全般の知識をはかる検定です。
それでは、実際に例題を見てみましょう。
〈問1〉日本には約8万社の神社があると言われていますが、その中で最も多い神社数TOP3に〝含まれない〟系統は、①八幡信仰、②伊勢信仰、③天神信仰、④氷川信仰 のうちどれ?
〈問2〉日本の理美容業の祖といわれ、日本で唯一〝髪〟に関しての願いをかなえてくれるという「御髪神社」(京都市右京区嵯峨)に祭られている人物の名前は、①藤原采女亮政之、②真田源太左衛門尉信綱、③茶屋四郎二郎清延、④江川太郎左衛門英龍 のうちどれ?
実際の問題も4択マークシート方式で出題され、試験は各都道府県の神社や神社庁などで行われます。例題の答えは、〈問1〉が④、〈問2〉が①となっています。
私は「弐級」「参級」に合格していますが、弐級以上に合格するには、かなりの勉強が必要だと思います。
この検定では神社の他にも日本書紀や古事記といった古典、神話、儀式、皇室にまつわることなど、幅広い知識を求められます。約10冊の公式テキストがあり、級・回ごとにそのうちどの本が試験範囲となるかが変わります。
とはいえ、この検定に合格すれば、かなりの御利益が期待できるでしょう。なぜなら、歴史を振り返ると成功者の多くが神社に通っているからです。
例えば、織田信長は桶狭間の戦いに勝利する前、熱田神宮で戦勝祈願をしたとされ、パナソニックの創業者である松下幸之助は石清水八幡宮を信仰していたそうです。ダイエット・健康食品販売を手がける「銀座まるかん」の創業者で、かつての全国長者番付では上位の常連だった斎藤一人氏も、全国の神社をよく巡っているとか。
このように、先人にならって神社への造詣を深めて徳を積めば、金運をもたらす可能性もあるのです。
また、各神社はそれぞれ御利益の内容も異なります。例えばダイエットの成功を祈願するなら食べ物の神様を祭る王子稲荷神社、資格試験に合格したいなら学問の神様の湯島天満宮など、目的別で神社に参拝するのもいいでしょう。
もちろん、私も神頼みをすることはよくあります。これまで約600もの資格を取得してきましたが、正直、運に頼る部分もあります。得意な範囲が出題されるかどうかも運ですし、勘で答えた1問が合否に直接影響することもありますからね。
ということもあって、試験会場の近くに神社があったら、足を運ぶこともあります。運も実力のうちということわざもあります。運を味方につける意味でも、取得しておいて損はないと思います。
(すずき・ひであき)