「やる気~スイッチ君のはどこにあるんだろう?♪」のCMソングではありませんが、皆さんはどうすればモチベーションが上がりますか?
私の場合、自分を高めるモチベーションは、いろんなことに触れてみたいという知識欲とでもいいましょうか。そもそもなぜ、私がこれだけの資格・検定の試験を受けてきたのかといえば、純粋にいろいろなことを勉強したいから。ある分野に詳しくなろうと思ったら、資格や検定に合格するのが、最も手っとり早いうえに合理的。知識を増やしていくこと自体が資格取得のモチベーションとなっています。
前置きが長くなりましたが、今回ご紹介する資格は「公認モチベーション・マネジャー」。心理学や経営学をはじめ、自他のモチベーションをマネジメントするために必要な知識やスキルが習得できます。
それでは例題を見てみましょう。
〈問1〉心理学の用語で、相手に借りを作ると、次回は相手にそのお返しをしようと感じる気持ちのことを【1】一貫性の原理、【2】返報性の原理、【3】ゴルディロックスの原理、【4】希少性の原理のうち何と言う?
〈問2〉物事に対して時間を忘れるほど集中し、最高のパフォーマンスを発揮できる状態のことを「フロー状態(ゾーン)」と呼ぶが、この概念を提唱した心理学者は【1】ヴィルヘルム・ライヒ、【2】アルフレッド・アドラー、【3】ジークムント・フロイト、【4】ミハイ・チクセントミハイのうち誰?
実際の問題は記述式・論述式で出題されます。例題の答えは〈問1〉が【2】、〈問2〉が【4】となっています。
試験区分はBasic、Advanced、Professionalの3つがあり、私はBasicに合格しています。難易度は、やや高めかもしれません。「部下からこんな相談を受けたら、どうアドバイスすればいいか」といったケーススタディの問題では分析力や思考力が必要ですし、心理学の用語や学者名など覚えなければならないことが多く、しっかりとした事前学習が必要でしょう。
松下電器(現パナソニック)創業者の松下幸之助氏は、社員のモチベーションを高める天才だったと思います。
「キミならやれる。わしだったらやれないけれど、キミならやれる」
これは松下氏が社員にかけた言葉。このひと言によって発奮した開発者が、電気アイロンの開発に成功したのは有名な話です。
また、かつて吉田松陰は松下村塾で学んでいた久坂玄瑞はほめて伸ばし、あえてライバルの高杉晋作にそれを見せつけて、ナニクソとの思いで成長させていったとか。
当時はモチベーションという言葉はありませんでしたが、松陰はすでにそのマネジメント術を会得していたのかもしれません。
4月には職場に多くの新人が配属されます。すぐに辞められて「ダメ上司」の烙印を押されないためにも挑戦してほしいですね。
鈴木秀明(すずきひであき)/81年生まれ。東京大学理学部、東京大学公共政策大学院を経て資格アドバイザーに。取得資格数は600