3月終了で恋しさつのる「小岩井乳業」の“ビン牛乳”

 キリンホールディングス傘下の小岩井乳業が、3月いっぱいをもって牛乳などビン商品の製造および販売を終了し、4月からは紙パックとしてリニューアルすることを明らかにしたが、ネット上では惜しむ声が相次いでいる。

「終了となるのは、『牛乳』『まきば』『コーヒー』などビン入りの8商品で、昨年10月でビン入りの『小岩井フルーツ』が終売していたため、これで小岩井のビン商品はすべて姿を消すこととなります。現在、ビン商品の需要は減り続けており、製造や管理、回収コストを考えると存続は難しい状況だといい、4月からは高齢者や子供にも合わせ“小型サイズ飲み切り150ml紙パック”を展開するとのことです」(飲料メーカー関係者)

 小岩井乳業のビン入り牛乳やコーヒーといえば、銭湯に置かれていることでもお馴染みで、風呂上がりに腰にタオルを巻いたまま腰に手をあてて牛乳を飲むというのが定番だったという人も少なくないだろう。

「風呂上がりに飲むビン牛乳はなぜか美味しく感じますよね。ビンとパックで牛乳の味が違うように感じることについて一般社団法人日本乳業協会は、『科学的にどちらがおいしいかを説明できる資料はない』とした上で、『(紙パックは)空気が通る分、ガラスよりも外部の匂いが入ってくる可能性が高いと思われます』と説明しています。銭湯から出たあとに飲む牛乳が紙パックになってしまうと、味もそうですが、何より雰囲気が出ませんし、本当に残念です」(フリーライター)

 ちなみに、森永乳業は引き続きビン牛乳の販売を続けていくという。

(小林洋三)

*写真はイメージです

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