陽性医師が「コロナ後遺症」を悲痛告白!「抜け毛で排水溝が詰まって…」

 感染から回復してもなお「第2波」に悩まされる。次々と報告される「コロナ後遺症」のバリエーションと深刻度は増すばかり。とりわけ看過できないのは、脱毛に直結していることだった。

 日本でもついに始まった新型コロナのワクチン接種。だが、注射の痛みなど吹き飛ぶような深刻な後遺症が明らかになってきた。味覚障害や倦怠感など、これまで判明しているものとはまるで違う症状なのだ。

「新型コロナの症状は40度近い高熱と、今までにない倦怠感。解熱剤などを内服する対症療法でなんとか回復しましたが、ショックだったのはその後。熱が引き、風呂に入って頭を洗ったところ、ごっそりと毛が抜けたのです」

 自らコロナ感染した開業医男性の、悲痛な告白だ。

「指に絡み付いた髪がまるごと抜ける。自分の抜け毛で排水溝が詰まってしまう光景に驚愕しました。今もこの通りです。まだらにバッサリと‥‥」

 確かに頭には500円硬貨大の脱毛部分があちこちに見られ、それは目を覆うほどの状態だった。この医師が続ける。

「ビタミンC点滴や亜鉛のサプリメントなど、考えられる限りの対処法を試しています。もし成果があれば、同じような後遺症に悩む人に治療ができますから」

 コロナ感染のストレスで抜ける一過性のものであれば、また髪が生えてくる希望が持てるのだが、

「再び生えてくる可能性は極めて低いかもしれません。新型コロナの感染で頭皮の微小血管の血流障害が起き、毛母細胞という髪を作り出す細胞や毛根そのものが死滅しています」

 こう証言するのは、都内で美容皮膚科を開業する女性院長である。

「女性のコロナ感染患者からの脱毛の相談が増えたのは、第2波以降でした。カツラやウィッグをつけないと外に出られないくらい、重い後遺症の方もいます。激しい倦怠感とともに、頭髪が全て抜け落ちた女性もいました。診察すると、毛球(毛根)から抜けてしまっている。そのまま伝えると心因性の脱毛が悪化してしまうかもしれないので、また生えてくることを信じて治療しましょう、と励ますことしかできません」

 毛根から抜けるとは、すなわち、「元」を絶たれて回復の見込みなし、という意味ではないか。

 そもそも新型コロナ肺炎は単なる肺炎ではなく、全身の血管に炎症が起こる感染症であると、アサ芸ではたびたび報じてきた。心筋梗塞や脳梗塞、腎不全になり、そのまま人工透析を続けなければならなくなった患者もいる。

(看護師/医療ジャーナリスト・那須優子)

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