笑福亭鶴瓶「戦艦映画」への出演は宿命だった!? 知られざる義父との奇縁とは?

 69歳になった今も精力的に芸能活動を行っている落語家の笑福亭鶴瓶。インスタグラムは59万人ものフォロワーを獲得する人気になっている。

 そんな鶴瓶は19年公開の映画「アルキメデスの大戦」に出演して高い評価を得た。同映画は巨大戦艦「大和」の建造をめぐる謀略を描いた漫画の実写化。大和建造計画の裏に隠された不正を暴くために招かれた天才数学者・櫂直を菅田将暉が演じ、櫂の考えに賛同し計画に協力する大阪の小さな造船会社「大里造船」の社長を鶴瓶が演じた。

「原作では『鶴辺(つるべ)清』という役名でした。原作者の三田紀房さんが、ぽっちゃり体型で細い目、薄い頭皮、メガネと、鶴瓶をイメージして作った人物。大ファンだったので、役として登場させたのです。『ヤングマガジン』(講談社)に連載していたときから、鶴瓶さんがモデルであることを明かしていました」(芸能ライター)

 実写映画化で本人のキャスティングが決定したとき、三田さんはもちろん、原作ファンも大喜びしたという。さらに、役柄の「鶴辺」と「鶴瓶」のつながりはこれだけで終わらなかった。義父との奇妙な因縁があったのだ。

「鶴瓶には、京都産業大学時代の同級生で、22歳の若さで結婚した奥さんがいます。そのお父さまが、広島県呉市で本物の戦艦大和を塗装していた会社の社長なんです。映画には菊の金箔を貼るシーンがありますが、そこに義父の姿を重ね合わせていたのかもしれません」(前出・芸能ライター)

 そんな由緒ある塗装会社を営む義父が、落語家をめざす素人同然の鶴瓶青年と箱入り娘の結婚をそう簡単に許すはずもなく、猛反対したそうで…。若い2人は駆け落ち同然の“家出婚”で夫婦となった。

 そんな2人は19年が結婚45周年。その節目イヤーにスクリーンで義父と“共演”できたのはドラマティックだった。原作者が紡いだ宿命の赤い糸。鶴瓶は、とことん持っている芸人なのだ。

(北村ともこ)

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