柳葉敏郎は秋田、いしだ壱成は石川…芸能人が田舎暮らしを選んだ理由

 田舎暮らしに憧れを抱く人は多いが、このコロナ禍でも完全リモートワークを導入しているのはごく一部の企業。会社勤めの一般人には非現実的だ。その点、芸能人は仕事の融通が利きやすく、地方に移住している者も少なくない。

 例えば、俳優の柳葉敏郎は娘の小学校進学に合わせて、地元の秋田県大仙市に引っ越した。秋田県は子供の平均学力が全国上位の教育県として知られており、それに加えて自然が多くのびのびと暮らせることから子を持つ親に人気が高い。ただし、大仙市は全国でも有数の豪雪地帯で雪かきが大変そうだ。

 また、俳優のいしだ壱成は2018年に妻で女優の飯村貴子と石川県白山市に移住。出身地ではないが、それ以前からアパートを借りて東京と行ったり来たりの生活をしていたという。いしだは移住前にうつ病を発症したことを明かしているが、今は元気な様子で農作業や古民家の再生などに取り組んでいる。自身のYouTubeチャンネルではそんな田舎暮らしの様子を紹介しており、東京を離れたことは彼にとって正解だったようだ。

 また、大泉洋と人気バラエティ「水曜どうでしょう」でコンビを組み、彼の所属事務所社長でタレント兼映画監督の鈴井貴之は、北海道を拠点に活動しながらも札幌ではなく生まれ故郷の炭鉱町、赤平市郊外の森の中で生活。同番組やネット動画にもたびたび登場している。2015年には赤平を舞台に連ドラ「不便な便利屋」(テレビ東京系)の脚本、監督を務め、過疎に悩む地元の町おこしにも一役買った。

 ほかにもコメンテーターとしても活躍する女優の高木美保は1998年に栃木県那須塩原市へ移住。国際派女優として海外作品への出演も多い工藤夕貴も現在は富士山麓の静岡県富士宮市で生活。どちらも土にまみれながらの半農生活を送っている。

 ほかにもミュージシャンのダイヤモンド☆ユカイは栃木県佐野市、歌手の加藤登紀子も千葉県鴨川市、米米CLUBの元メンバーで俳優・振付師の竹下宏太郎は奄美大島、女優の吉本多香美は石垣島といった具合に、田舎暮らしを堪能している芸能人は多い。

 さらに将来的な地方移住を考えている者も多く、女優の柴咲コウは両親の出身地である北海道への移住を検討中。すでに友人と共同運営する「ファーム」での植樹や乗馬体験の動画を自身のYouTubeチャンネルで紹介している。

 芸能人といえば都内の一等地に住んでいるイメージがあるが、それはもう過去のものとなりつつあるのかもしれない。

(トシタカマサ)

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