中井貴一が初の総理大臣役を務めている映画「記憶にございません!」が好調だ。
9月24日発表の全国週末興行成績(興行通信社調べ)では、公開から2週連続のランキングトップを記録。中井の“ダメ総理”ぶりが大好評のようだが、ここで飛び出したのが出馬説だという。
「中井は中学から成蹊学園で学び、成蹊大学を卒業。成蹊小学校から大学まで内部進学した安倍晋三首相の後輩に当たります。その縁もあってか安倍首相は『記憶にございません!』の試写会を鑑賞し、三谷幸喜監督との対談にも臨みました。しかも二人は昨年9月に会食しており、芸能人を使って世間にアピールするのを得意とする安倍首相が中井にラブコールを送っているとの噂も持ち上がっています」(週刊誌記者)
ただ中井は58歳。還暦も手前の年齢で、政治未経験の俳優が国会議員や知事に立候補するとは考えづらいのもまた事実だ。そして中井には、自分自身が立候補しない別の理由もあるという。週刊誌記者が続ける。
「中井の盟友である柳葉敏郎に、秋田県知事に出馬するとの観測が持ち上がっていますからね。柳葉はすでに秋田に住居を移しており、仕事の時だけ上京するというスタイル。地元では娘の学校でPTA活動に精を出したり、9月15日には秋田出身のシンガーソングライター・高橋優が主催するフェスにゲスト出演して秋田県民歌を熱唱するなど、熱い郷土愛を見せています。その柳葉が知事選に出た暁には、中井が応援演説などのバックアップに回る可能性もある。ここでもし中井も出馬してしまうと世間の興味が二分され、共倒れになる恐れもあります」
そんな中井と柳葉の仲に、安倍首相も関係しているという。
「秋田県の佐竹敬久知事は無所属ながら自民党県連の支持を受けており、7月の参院選では自民党候補の応援にも立っていました。その佐竹知事は12年、ロシアのプーチン大統領に秋田犬の“ゆめ”を送っており、14年にはロシア・ソチにある大統領公邸を訪れた安倍首相がゆめと対面しているのです。その一方で柳葉にとっては、佐竹知事は県立角館高校の先輩。知事は21年の任期満了後には後進に道を譲ることを匂わせおり、そこで柳葉が出馬すれば当然、自民党の支持を受けることになるでしょう。そうなれば《中井→柳葉→佐竹知事→安倍首相→中井》というループが完成することになり、この座組みは相当に強力なはず。中井も今から柳葉の知事選出馬を楽しみにしているかもしれません」(前出・週刊誌記者)
もし中井が応援演説に立ったら、聴衆からは「よっ、首相!」との声が掛かりそうだ。
(浦山信一)