昨年大晦日の「NHK紅白歌合戦」は史上初の無観客で行われた。たとえ客席に観客はいなくても、その舞台裏ではアーティスト同士がプライドをかけて火花を散らしていた? 知られざる“控え室問題”を関係者が大暴露する。
A(芸能プロ社員)「NHK紅白歌合戦」なら何回か行ったことがある。大御所ほど控え室が奥のほうに設定されていて、挨拶に出向く関係者や新人歌手らで大行列ができていたよね。コロナ禍ではさすがに報道陣や関係者も入場制限がかかったと思うけど…。
B(レコード会社スタッフ)別の音楽特番では、おつきのマネージャーは1人だけというルールを設けていたし、いつものガヤガヤした感じにはならなかっただろうね。
C(音楽番組スタッフ)NHKさんは大部屋か個室かではっきり区別されているって聞きました。新人は相部屋。大御所の控え室はぜんぶ同じ広さだから、もめることはないでしょうけど、民放だとけっこうバラつきがあるんですよ。
A まあ、ソロならまだしも、グループだと人数とかキャリアによって控え室のグレードを考えないといけなくなるよね。
B 某キー局の場合は、広い部屋にも限りがあるからね。だから大人数のグループはなるべく出演時間がかぶらないように調整しているって話は聞いたことがある。
C 音楽性とか関係なく、控え室の都合で順番を決めることも多々ありますからね(笑)。先日、担当した大型歌番組では控え室のやりくりに悩まされました。大人数のアイドルグループが使って消毒、次はバンドが使って消毒…と言った具合でアーティストの方を待たせるわけにいかなかったので、ある意味、スタジオよりも緊張感があったかもしれません。
A 大手事務所「J」のグループになると大変じゃないか? なんでもコロナ禍になってから、事務所の大幹部がしょっちゅう局まで陣中見舞いに来ていたそうだけど…。
C そうなんですよ。すべてのグループが出番を終えるまで控え室にいるわけですからね。それだけ仕事熱心なんですけど、大幹部が控え室にいるのに「次の方がそろそろ…」なんて追い出すわけにもいきませんからね。こちらとしては控え室を空けてほしいのに、出番を終えた若手グループも帰りにくそうな雰囲気でしたし…。他のアーティストの方に相部屋を頼んだり、なんとかやりくりしましたよ。
B 星野源とあいみょんがいろんな番組からお呼びがかかる理由がわかる気もする(笑)。
C ただ単にソロだから“スペース”を取らないっていうわけじゃなくて、音に関すること以外なら、「なんでもいいですよ〜」みたいなスタンスですからね。心が広い2大アーティストとして有名です。
A 人間性が重視されるのは、どこの業界も変わらないかもしれないね。