11月3日の投票日まで残り1カ月を切ったアメリカ大統領選挙を巡り、「ニュースウオッチ9」(NHK)の報道内容が偏っているのではないかと、視聴者から疑問の声があがっているという。問題視されているのは10月8日に放送された「勝敗左右するのは“若い世代”」というミレニアル世代に着目した特集だ。
「ミレニアル世代とは2000年以降に成人を迎えた20代前半〜30代後半の層。デジタルネイティブなこの世代はSNSを使いこなし、リベラルな傾向が強いと言われています。『ニュースウオッチ9』では2人のミレニアル世代に取材していましたが、一人はもともと民主党急進派のバーニー・サンダース上院議員を支持しており、サンダース氏が候補者になれなかったことにより仕方なく同じ民主党のバイデン候補に投票するという若者。そしてもう一人は共和党支持者でありながら、トランプ大統領の政策に賛同できないことからバイデン候補に投票するという若者。つまり番組で取り上げた2人の若者がともにバイデン候補を支持していたのです」(週刊誌記者)
選挙報道では対立する勢力の両方をバランスよく報じるのが基本のはず。それを欠いた「ニュースウオッチ9」に対して《反トランプ、バイデン推しの報道はなぜですか?》《はじめから、バイデン氏の支持者ばかりの報道》といった批判の声が飛ぶのも当然ではないだろうか。
「日本国内の政治ではないので放送法第1条に定める不偏不党にこだわる必要がないということなのか、それともアメリカで若者の声を拾っていたらバイデン支持一色だったのか。ともあれ今回の放送内容に疑問の声があがるのも無理はないでしょう。前回の大統領選でNHKはトランプ候補とクリントン候補の支持者をもっとバランスよく取り上げていたはずなので、余計に今回の偏りが目立ってしまうようです」(前出・週刊誌記者)
果たして「みなさまのNHK」は投票日までの間、どのようなアメリカ大統領選挙報道を見せてくれるのだろうか。
(北野大知)