いよいよ平日昼の“名物番組”が9月28日から大リニューアルを迎える。制作を請け負うバラエティ畑のスタッフへの度重なる叱咤が「パワハラ」と報道された人気司会者・坂上忍。番組に対して、いったいどんな不満を抱いていたのか。2020年上半期（1月〜6月）に公開された「AsageiBiz」の記事の中から、特に大反響を呼んだ「捏造スキャンダル」（5月20日配信）をお届けしたい。
テレビに“信じられない光景”が映し出されたのは5月19日、坂上忍がMCを務める「バイキング」（フジテレビ系）でのことだった。この日、同番組は「人出増加で問題視“気の緩み”総力分析・東京大阪あさって解除？第2波の影響は？」というテロップを入れ、東京・原宿の模様をリポートしたのだが……。
「画面に映ったのは、多くの人ごみでごった返す竹下通りの様子。画面上には『17日竹下通り』とあり、たしかにかなりの“密”が発生している模様。しかも、通行人のおよそ半分はマスクをしていません。今週に入って、各地で“気のゆるみ”が見られるという報道が続いていたこともあって、これには出演者のヒロミさんらが複雑な表情を浮かべていましたね」（ネットライター）
ところが、この映像が撮影されたのは、5月17日の日曜日ではないという“疑惑”が噴出する。そのきっかけになったのは、画面の端に映るマクドナルドの人気メニューを告知するポスターだったという。
「よく見ないと気付かないのですが、そのポスターはマックの人気商品『てりたま』をPRするものでした。『てりたま』は期間限定商品で、発売されていたのは4月上旬まで。『バイキング』が5月17日の映像として流していたのに、そこに『てりたま』が映っていたとすると、大きな矛盾が生じます。番組サイドとしては、新型コロナウイルスに対して、危機感の薄い若者たちが原宿の街に殺到していますよ、ということを報じたかったのかもしれませんが、1カ月以上も前の映像を流すのはどう考えても捏造ですよ」（前出・ネットライター）
しかし、それでもフジテレビがこんな「捏造映像」をタレ流していたとは信じられない。ネット上では事実かどうかの確認作業が進められていた。
「もしかしたら竹下通りの店舗だけは限定で『てりたま』を扱っていたかもしれない。その可能性を検証すべく、ある人物が実際に店舗まで足を運び、『てりたま売っていますか？ 先日の日曜日に売っていましたか？』という質問を店員さんにしています。答えは“NO”。この音声もネット上にアップされ、《フジテレビ、どんだけ捏造してんだ》《ワイドショーだからってさすがにナメすぎじゃないか》《気のゆるよりも報道のゆるみのほうが大問題だろ》とブーイングが殺到する事態になりました」（前出・ネットライター）
一夜明けた20日、「バイキング」の放送中に榎並大二郎アナが「昨日、“17日の東京・原宿の竹下通り”と表参道の様子として紹介した映像は、正しくは3月撮影のものでした」と謝罪したが、一部のマック愛好家の怒りはおさまりそうになさそうだ。ネット上では、《てりたま食べたくなってきた、どうすんだよ！》《今はタツタだ、落ち着け！》《来年の春まで待てない。フジテレビ責任取れ!》といったコメントが殺到。フジテレビの“フェイク報道”を暴く形となったマックの人気メニュー「てりたま」。来年春の提供シーズンには、コロナ禍が完全終息していると願いたい。
（倉田はじめ）
