人気韓流グループ「TWICE」が8月9日に開催した初のオンラインコンサートを巡り、ケタ違いの世界記録を樹立したとの情報がファンを困惑させているという。
韓国時間の15時にスタートした同ライブは、8カ国語の字幕を用意するなどワールドワイドな視聴者層に向けて配信。日本でもけっこうな人数のファンが視聴していたが、このライブに関して、ネット上を駆け巡っているガセ情報について、音楽ライターが指摘する。
「一部のネット民が画面上に表示された数字を根拠に《1000万人が視聴》《300億円が動いた》とツイート。これがけっこうな勢いで拡散されてしまい、300億円という数字が独り歩きしている状況です。しかし韓流グループのオンラインライブでは『BTS』が今年6月に達成した延べ75万6000人が最高で、ギネスが世界記録として認定したほど。その記録をTWICEが10倍以上も上回るはずもなく、ONCE(TWICEのファン)たちからは《K-POPに興味のない人が適当な数字をでっちあげるのは迷惑!》との苦情が大発生しています」
韓流ファンからは《BTSの記録を抜いたらすぐに発表されるはず》といったもっともな指摘も続出。7月8日に6thシングル「Fanfare」のリリースを記念して開催したライブ放送では無料でも視聴者数が46万人だったことから、1000万人という数字が、いかに現実離れしたものかは明らかだろう。
「この1000万という数字は視聴者数ではなく、応援の気持ちを表す“ハート”の数。視聴者は無料で何回でもハートを送ることが可能です。アーティスト側はハートの獲得数に応じてランキングが上下するので、ファンにしてみれば《応援の声が届いている》という実感を得られる仕組みとなっています。なおTWICEライブの実視聴者数は発表されておらず、ファンの読みは10数万人といったところ。これでも十分にすごい人数ですが、1000万人というケタ違いの数字が広まってしまったからにはもはや、主催者側が実数を明かすこともないでしょうね」(前出・音楽ライター)
3680円のオンラインライブを10万人が観たとしたら、動くお金の総額は4億円近くに上り、それはそれですごい金額だ。さすがに「300億円」はガセが過ぎるにしても、オンラインで億単位のチケット収入を得る韓流の勢いには日本のエンタメ業界も震撼していることだろう。
(北野大知)