なぜ守護神を変えた!? ラミレス監督「迷采配」のワケと“次期指揮官”への皮肉

 巨人3連戦で3タテ。ラミレス監督の決断が完全に裏目に出てしまった。采配に関しては結果論だが、7月19日に行われた最終戦の9回、同点に追いつかれたところで守護神・山崎康晃にリリーフを送ったのは大きな波紋を呼んでいる。

「山崎の今後、彼のモチベーションにも影響してくるのではないか?」と懸念する向きも強まっている。

「『アレ?』って思う采配が他にもいくつかありました。初戦、走者を置いた場面で投手・井納にバントをさせず、2戦目もピッチャーの平良に強攻策を命じて失敗。ラミレス監督は試合後にピッチャーにバントをさせなかったことについて明確に説明していましたが…」(スポーツ紙記者)

 その1週間ほど前の阪神戦だった。DeNAの先発・桜井が走者を置いた場面で打席に立ったとき、送りバントのサインを間違えて、バスターに出た。結果は言うまでもないが、ラミレス監督はそのときの心配を指して、「投手がサインをきちんと覚えているのか、心配になった。だったら、最初から」とも訴えていた。

 DeNAベンチについて、こんな情報も聞かれた。

「井納に強攻策を伝えた後、コーチがラミレス監督に耳打ちする仕種が確認されています。ラミレス監督は小さく首を横に振っていました」(球界関係者)

 監督なりの作戦があったようだが、「らしくない」発言だ。ラミレス監督はこれまでコーチや選手たちを名指しで非難したことはない。だが、サインの浸透が徹底されていない内幕まで暴露してしまった。

「ラミレス監督の契約任期は今季まで。ファームでは三浦大輔二軍監督が『来るべき日』に備え、若手を鍛えています。でも、イースタンリーグの最下位です」(前出・球界関係者)

 犠打のサインを間違えた桜井は、昨季は一軍と二軍を往き来していた。一軍のサインを覚えさせるのも二軍首脳陣の務めだ。強攻策を選択した説明には“次期監督候補”に対する皮肉が込められていたのだろうか。

「ラミレス監督は山崎をクローザーからしばらくは外すことも匂わせています。配置転換を通達され、『チキショー』と思って良くなるタイプと落ち込むタイプがあります。山崎はプロ入り後、挫折らしい挫折がなかったので、どちらのタイプなのかわかりません」(前出・スポーツ紙記者)

 山崎の復調が遅れれば、DeNAは“お家騒動”ということになりそうだ。

(スポーツライター・飯山満)

※山崎康晃の「崎」は正しくは「立さき」

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