“女帝”上沼恵美子への「おばはん罵倒」で干された“ぶっとび芸人”の末路

 関西でいくつも冠番組を持ち、番組のキャスティングにも大きな影響力を持つと言われる“西の女帝”こと上沼恵美子(65)。耳を疑うような“集中口撃”で、自身がMCを務める番組からキングコングの梶原雄太を“追放”したニュースはエンタメ界に衝撃をもたらした。

 上沼が怒りを爆発させたのが、梶原をレギュラーに起用した「快傑えみちゃんねる」(関西テレビ)。スポーツ紙の報道によれば、6月中旬に行われた収録において、「(梶原に)何度もおごってきたのに義理を欠いている」として、高級料理をごちそうするよう要求。梶原が答えに窮すると、上沼は「あんた東京へはよ帰りや」と冷たく言い放ったというのだ。

「収録の途中で、これはイジりではなく、本気で怒っていることに気づいた梶原さんは、かなりビビッていた模様。無観客での収録とはいえ、『公開処刑のようだった』と評するテレビマンもいたとか」(番組関係者)

 梶原は2015年から同番組でレギュラーを務めていた。しかし、この収録をきっかけに梶原は、上沼とおよそ4年間コンビを組んできたラジオ番組「上沼恵美子のこころ晴天」(ABCラジオ)の降板を申し出たという。この騒動を真っ先に報じた「女性セブン」では、記者の直撃取材を受けた上沼が、降板理由について「梶原くんの返しがものすごく下手だったの。とりあえず、もう少し力をつけるべきでしたね」と語っている。降板劇の真相はいまだやぶの中だが、改めて上沼の影響力の大きさを思い知る出来事となった。

「上沼さんに怒られて番組から干されたタレントは梶原さんだけではありません」と話すのは在阪の放送作家だ。彼はこう続ける。

「じつは上沼さんが梶原さんを寵愛するようになる前、芸人Aさんが上沼さんの冠番組にしょっちゅう呼ばれていたことがあります。芸風は破天荒そのもの。その“ぶっとび言動”から、一時はテレビに出ずっぱりだったこともあったのですが、彼はしだいに海外志向が強くなり、世界にも通用するような笑いを求めるようになりました。アメリカやヨーロッパでは大物タレントをイジるのが、一種の風刺として受け入れられているのですが、Aさんはそれを日本でやろうとしたわけです。そしてあろうことか、上沼さんに面と向かって『おばはん』と罵倒して、収録スタジオ全体を氷りつかせたのです。サブの司会者がフォローしたものの、やはり『上沼さんをおばはん呼ばわりした芸人』との風評はあっという間に広まり、関西はもちろん、東京の番組でも見かけなくなりました。ごくまれに地上波に出ることはあっても、『あの人は今』のような扱いですね」

 余談だが、この芸人Aと上沼恵美子が共演したとされる番組を調べたところ、「ウィキペディア」でもその共演歴は確認できなかった。

「上沼さんをイジったシーンがあまりにショッキングだったために、局のアーカイブからも削除されたのでは…。ネット番組やライブがメインですが、Aさんは今も芸人として活動しています。数年前の出来事とはいえ、万が一、ネットにでも流出しようものなら、今度こそAさんのタレント生命が終わってしまうかもしれません」(前出・放送作家)

 冠番組で高視聴率を稼ぎだす関西の女帝。それだけに、確執が噂されただけでも、業界人が起用をためらうのはいたしかたないかもしれない。

(近田ラリー)

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