待ちに待ったプロ野球開幕! 新型コロナによる変則ルールはどんな影響を及ぼすのか。シーズンの命運を左右する「不発弾」から、チームを活気づける「起爆剤」など、優勝のカギを握る12球団の「爆弾男」をあぶり出す。
12球団で不安が見え隠れする投手陣とは裏腹に、バッターには大物の新戦力がひしめいている。とりわけ爆発的な活躍が期待されるのは、オリックスの吉田正尚(26)だ。
「ここ数年、4番打者として打線の核を一人で担ってきましたが、今年はメジャーリーグの大物、アダム・ジョーンズ(34)が加入し、3番・吉田、4番・ジョーンズとなる。昨年はピンチの場面で吉田を歩かせればなんとかなったが、今年は勝負せざるをえなくなる。相手バッテリーも際どいコースばかりを攻められなくなるから、吉田はラクに打てそう」(パ関係者)
メジャーの大物選手は存在感だけで「起爆剤」になりそうだが、巨人にも昨年のワールドシリーズを制覇したナショナルズからヘラルド・パーラ(33)が加入。ただこちらは野球評論家のデーブ大久保氏に「火力不足」を指摘されている。
「助っ人にしては珍しく、ミート力と守備力をウリにした選手。本来、助っ人に期待するのは長打力で、打率2割5分でもホームランを30本打てれば御の字なんです。あるいは、3打席に1回ヒットを打てれば、ホームランは一桁でもいいかもしれませんが、もし打率が3割を切るようであれば厳しいでしょうね。日本の野球に慣れるのに時間も必要でしょうし、我慢して使う価値があるのか、早々に判断が求められます」
05年に日本の野球に順応できず、腰痛を理由に退団したゲーブ・キャプラーと前評判が似ているだけに、首脳陣もヤキモキしているに違いない。
反対に「バースの再来」として、もてはやされているのが、阪神のジャスティン・ボーア(32)だ。6月の練習試合では3試合連続アーチを放ったが、早くも弾切れの様子で……。
スポーツ紙記者によれば、
「メジャー時代から苦手としていた左投手への対応に四苦八苦しています。似ているのは恰幅のいいシルエットだけで、相手の先発が左投手の場合、ベンチを温めることが多くなりそう」
はたして、ボーアは猛虎打線を牽引する「令和のバース」になれるのか。
一方、和製大砲の注目は日本ハムの清宮幸太郎(21)だ。今年は4番としての活躍が期待されているが、解説者の江本孟紀氏は「今は体作りのほうが大事」だと言う。
「見た目はガッシリしていますが、高校時代から体格にあまり変化が見られない。あの体でフルシーズン戦い抜けるかどうか。打つほうはピカイチですから、バッティング練習よりも、走り込みを進言します」
フルで活躍してこそ、真の4番打者というわけだ。