スマホで“カンタン契約”「コロナ保険」月510円で驚きの入院一時金が

 ネット生命の売れ行きが倍増!

 そんなデータが示されたのが、ネット生保のライフネット生命の2020年4月の「業績速報」だ。この4月の新規契約件数が11078件で、前年同月比198%増と約2倍の新規契約件数となったというのだ。4月単月の新規契約としては過去最高という。

「確かにネット生保への需要が高まるのもうなずけます。仮に新型コロナウイルスに感染してしまったら、症状の軽重によって自宅療養か施設への収容かは異なるが、いずれにせよ『社会的隔離』を強いられる。コロナは1月28日に厚生労働省によって『指定感染症』に指定されたので、治療や入院などの医療費は3割負担でなく全額公費負担になって出費は伴わないが、仕事が出来ずに場合によっては収入が絶たれることがある。それなら、外出自粛で巣ごもりを強いられる中、まさかの時に備えてネットで申し込もうというのは自然な発想で、1月にコロナ報道が始まって以来、オンライン生保の申込件数が急増していました」(経済ジャーナリスト)

 保険選びサイトの「保険市場」を運営するアドバンスクリエイトが4月20日に発表したところでは、オンライン生保の申し込みが2月から急増し、4月16日時点で前年同月比336%と販売絶好調。3月18日に開始した「オンライン保険相談サービス」は、自宅にいながらビデオ通話で加入申し込みや既に加入済みの保険に関する相談が行えるリモート保険営業のようなサービスだが、4月16日時点で来店や訪問も含めた相談件数の7割にも拡大していたという。

 さらに5月1日には、スマホで加入できてしまう、その名も「コロナ保険」が登場している。

「保険のスタートアップ企業のjustInCase(ジャストインケース)が『コロナ助け合い保険』という商品の発売に乗り出しました。コロナの名が付く保険は初めてだそうです。男性は月510円、女性は月560円の掛け金から加入でき(年齢によって異なる)、1泊2日以上の入院をした場合に10万円の一時金が支給されるというものです。提出書類も画像をアップロードすればよく、全ての手続きをスマホで済ませることができて非接触。いかにもスタートアップ企業らしい商品となっています」(前出・経済ジャーナリスト)

 政府の補償はいつになるか分からない上に、自ら面倒な手続きを行わないといけない申請主義で、アベノマスクが未だ届かぬように、本当の「いざ!」という時に役に立たない。転ばぬ先に杖の需要が高まるのもうなずける。

(猫間滋)

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