4月21日、赤羽一嘉国土交通相が新型コロナウイルスの感染拡大の影響で利用者が激減しているタクシー事業者に対し、特例で料理の配送を認める方針を明らかにした。
「原則、タクシー会社は人を乗せずに荷物だけを配送することは禁止されていますが、外出の自粛により飲食業界では宅配サービスの需要が高まっており、すでに札幌市などではタクシーが食料品を配達する『食べタク』の実証実験が始まっている。今後は、全国にそうしたタクデリが広がることになるでしょう」(飲食業界関係者)
申請はすでに受け付けており、早ければ2日程度で許可が出るといい、ひとまず5月13日までタクシーでの料理配送が認められる。なお、配送料はタクシー事業者と飲食店が個別に相談して決めるという。ただ、これに警戒感を強めているとされるのが、ウーバーイーツだ。
「配達料がウーバーより格段に高く設定される可能性は低いでしょう。何より今は道が空いているため、自転車よりタクシーの方が断然早く、また数も多く運べ、料理が偏ったりこぼれたりする可能性も低いことから、タクシーで運んで欲しいという声が増えるのでは。期間は5月13日までと短いですが、すでにネット上では《これ特例じゃなくて今後もずっとやって欲しい。タクシーの方がウーバーより何倍も信頼できる》などといった声が上がっているほどで、このコロナ禍においてはウーバーを追い抜くのではないかという憶測もあります」(経済ジャーナリスト)
状況によっては期間延長や定番化があるかも?
(小林洋三)