世は「映え写真」真っ盛り。誰もがみな映える写真をSNSで公開しようと、さまざまな被写体を工夫を凝らして撮影している。だが、時にはやり過ぎてしまうことも少なくない。菜の花のシーズンを迎えた今、ある場所で映えな写真を撮ろうとした人たちによって問題が起きているという。それは、千葉県を走る小湊鐵道の線路脇にある菜の花畑。畑や線路内に立ち入る人が絶えないのだ。
「上総大久保駅と養老渓谷駅の間にある『石神菜の花畑』は、線路脇の土地一面に菜の花が植えられていて、まるで黄色のカーペットのようになることで知られています。シーズンともなれば多くの鉄道ファンが集まり、車両と菜の花を写真に収めようとしています。ほんの5年ほど前までは鉄道ファンばかりで一般の人の姿はそれほど多くなかったのですが、近年、急に一般の人や海外からの観光客が増えました。鉄道ファンは線路に入らない、畑には入らないなどのマナーをきちんと守っているんですが、一般の人、特に外国人観光客はお構いなし。傍若無人のふるまいで、平気で線路内に入って写真を撮っています」(タウン誌記者)
昨年、この畑は連作障害で菜の花が育たなかったため、今年は以前にも増して人が集まり、いい写真を撮るために場所取りも激しくなっているという。そこで地元の人や鉄道ファンの間で教訓として持ち上がっているのが、松本伊代と早見優が17年に線路内に立ち入った事件だ。
2人は京都市内のJR山陰線の線路内を歩く写真をブログに公開。道営業法違反の疑いで書類送検された。その後、松本も早見もブログで謝罪。一時的に芸能活動を休止している。
「2人が書類送検されたことでわかるように、線路内に立ち入るのは立派な犯罪です。列車がこないから、みんなが立ち入っているからといった言い訳は一切通用しません。松本と早見の一件を例に挙げてやめるように呼びかけている人もいますが、なかなか伝わらないようです。線路内立ち入りは危険なのでやめてほしいですね」(鉄道ライター)
事故を防ぐためなら、過去の過ちを蒸し返されるのもやむなしか。