日本の入国制限に態度を豹変させた韓国政府に国内からも上がる“疑問の声”

 新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、日本政府は中国と韓国からの入国を3月9日から制限することを決めたことに対し、韓国政府が猛反発。丁世均首相は「科学的でもなければ賢いとも言えない。日本の不当な措置には相応の措置が不可避だ」などと報復措置を検討しているというが、これには韓国国内からも批判の声が上がっているという。

 韓国はすでに100カ国以上の国と地域から入国制限を受けており、日本と同じく5日にはオーストラリアも韓国からの入国制限を発表しているが、韓国が報復措置などと強い姿勢に出ているのは日本だけだ。さらに、日本が韓国と同時に入国制限を発表した中国では、趙立堅報道官が「中国は、各国が自国民と外国人の生命・健康を守るため施行する、科学的かつ専門的で適切な水準の措置を取ることは理解できる」と理解を示している。

「韓国政府の反応に対して、同じく日本バッシングをおこなう国民も少なくありませんが、中には《中国が韓国の入国者を隔離しているが、それには何も言えない政府》《だったら、韓国からの入国を制限しているすべての国に報復しろ》《総選挙が1カ月後にあるから、また反日感情を焚き付けようとしているんだろう》《他国と日本では違う対応をするということは、感染病を政治的に利用しているだけ》など批判も上がっています」(韓国情勢に詳しいジャーナリスト)

 1日には文在寅大統領が、日本に対し「共にこの危機を克服し、未来志向の協力関係へ努力していこう」と新型コロナウイルスの拡大防止に協力を訴えていた韓国。相手や時期によってコロコロと態度を変える政府に、国民もついていけない部分があるようだ。

(小林洋三)

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