“闇カジノ騒動”田児賢一のバドミントン桃田に対するコメントが好感されたワケ

 遠征先のマレーシアで交通事故に遭い、負傷したバドミントン日本代表の桃田賢斗について、バドミントン元日本王者の田児賢一氏を直撃した記事が波紋を呼んでいる。

 この2人といえば、田児氏が後輩の桃田を誘ったことがきっかけで違法カジノに出入りしていたことが発覚。16年4月にバドミントン協会から無期限の登録抹消処分を受けたことは記憶に新しい。その後、桃田は復帰を果たし、ついには世界ランキング1位まで上りつめ、東京五輪でも金メダルを期待される快進撃を見せている。

 そんな日本中の期待を背負った桃田が大事故に遭ったことで、現地マレーシアを活動拠点としている田児氏がコメントを求められたという流れだった。

「桃田選手と田児選手でずいぶん明暗分かれたかのような印象の記事でした。ただ田児さんは『(事故について)どう思うかは、皆と一緒だって。大丈夫かなっていう思い。桃田とは連絡を取ることもないし、彼は日本で頑張っていますから。それ以上言うことはありません』とコメント。そして続けて『いまだに桃田とセットで考えてもらわなくて結構です。彼のことはいち外野から見て応援している。それに僕もビジネスがあるので、そっちに集中しています。始めたばかりで、誰かのことを気にしている余裕もありません』という言葉に、彼の真情が表れていたように思う。ネット上にも『努力して復活した桃田選手を紹介するときにもうカジノのネタはいらない』『あんな事故に遭ったのにまだカジノを引用するマスコミはいかがなものか』『田児はあえて関わらないようにしてる』『この距離感に反省と優しさを感じる』と、田児さんの一見冷めた感じのコメントを好意的に解釈する人が多いようですね」(エンタメ誌ライター)

 田児氏は今、マレーシアでバドミントンのレッスンを行う「TAGOアカデミー」を創設し、ユーチューバーとしてもレッスン動画をアップするなど第二のバドミントン人生を歩んでいる。

 闇カジノの謝罪会見で、「もう一度、桃田にチャンスを与えてやってほしいという気持ちしかありません」と涙ながらに訴えた思いは、今も変わっていないようだ。

(飯野さつき)

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