この資格でナンボ稼げる?(52)「映画検定」でハリウッド監督に夢が膨らむ

「いやぁ、映画って本当にいいもんですね〜」

 これは「水曜ロードショー」(のちに「金曜ロードショー」)の映画解説を務めた故・水野晴郎さんの名ゼリフでしたが、まったくもってそのとおりだと思います。

 私が特にすばらしいと思った映画といえば「ゴッドファーザー」。マフィアたちの血の掟や家族愛を克明に描いた不朽の名作。あまりのおもしろさに、177分の上映時間がとても短く感じられました。

 そこで今回、ご紹介するのは「映画検定」。映画に関する幅広い知識をはかる検定です。

 それでは例題を見てみましょう。

〈問1〉スティーブン・スピルバーグ監督作品ではない映画は、①「カラーパープル」、②「アビス」、③「アミスタッド」、④「ブリッジ・オブ・スパイ」のうちどれ?

〈問2〉映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」で、主人公が「魅惑の深海パーティ」のステージで披露した曲目は、①「ジョニー・B.グッド」、②「監獄ロック」、③「ツイスト・アンド・シャウト」、④「急がば廻れ」のうちどれ?

 実際の問題は4択形式や記述式で出題されます。例題の答えは〈問1〉が②、〈問2〉が①となっています。

 試験区分は4級から1級まであり、4級は2015年以降の映画、3級は80年代以降の映画、2級は戦後に公開された映画、1級は全ての映画と出題範囲が広くなっていきます。

 私は3級まで合格していますが、出演俳優や監督の名前を気にせずに、ただ漠然と映画を見ていたり、特定のジャンルの作品しか興味がないという人は、かなり苦戦するかもしれません。

 この検定は動画配信サービス「GYAO!」とコラボしており、映画検定の出題ヒントとなる映画作品が「課題図書」的に随時無料配信されています。

 ちなみに、私が観た課題作品の一つは「日本のいちばん長い日」(原田眞人監督、15年)。これは、太平洋戦争における日本の無条件降伏決定から玉音放送までの24時間を描いた作品。いかにして、現在の平和の礎が築かれたか、軍部と政府の知られざる確執を学ぶことができます。

 このように映画からは、歴史、アート、ビジネス、語学などの多くの「教養」を得ることができます。

 映画に詳しくなれば、一念発起して作品を撮ることだってできるはず。自主制作の映画やドキュメンタリー映画などをYouTubeにアップすれば、世界中の人に見てもらえます。

 多くのメジャー作品を手がけてきたウルグアイ出身のフェデ・アルバレス監督の原点は、わずか300ドルの予算で制作した短編映画「Panic Attack!」。この作品が、YouTubeにアップされるや世界的な注目を浴び、ハリウッドで映画監督デビューを果たすことができたそうです。

 夢や希望を与えてくれる映画を一度じっくりと学んでみては?

鈴木秀明(すずきひであき)/81年生まれ。東京大学理学部、東京大学公共政策大学院を経て資格アドバイザーに。取得資格数は600

マネー