続いてイチロー氏(46)が「学生野球資格復活制度」の研修会に参加したことについて意見を求められると、
「あれ、厳密に言うとダメなんです」
とバッサリ。
参加資格には、球団に在籍していない者に限るという規定があり、マリナーズで会長付特別補佐兼インストラクターの肩書があるイチローには資格がないというのだ。続けて、
「NPBがなんらかの特例を出しているとしか言えないよね」
と釘をさすことも忘れなかった。
さて、元大リーガーのイチローを俎上に載せたら、お次はメジャー挑戦を表明した日本人野手だ。例外なく五月雨斬りである。
「失礼だけど、彼らに匹敵する選手は3A、2Aクラスにもいっぱいいる。日本の成績を踏まえてどのくらいの数字を残せるか分析しているけど、あくまで期待感。実際、1年目は本当に苦労するだろう。本当に力を発揮するのは2年目からでしょう。向こうでできるかできないかは、ゲームに出られるか出られないかのところから始まると、個人的には思っています」
残念ながら落合氏の指摘どおり、日本人野手のメジャーでの評価は低い。行き先がはやばやと決まったのはレイズと2年13.2億円で契約した筒香嘉智(28)である。
「真っ先に契約がまとまったことは、筒香がメジャー球団に評価されている証拠です。ただ、ポジションが確約されたわけではなく、春先からレギュラー争いをする立場。まずは確実な数字を求められるだけに、アベレージの低い筒香は苦戦必至でしょう」(スポーツ紙記者)
ところで、意外な男も斬り捨てられた。阪神の秋季キャンプで臨時コーチを務めた山本昌氏(54)だ。
「山本昌がいちばん好きだったのは小田幸平なんだ。昌は、このボール絶対に違うと思っても、小田のサインに首を振らない。アイツはそこについて何も考えてない」
と軽くコキ下ろした。しかも、谷繁元信氏(49)との相性の悪さまで匂わせたのだから、たまらない。それでも、落合氏の見立てとは違い、山本昌コーチは阪神では頭脳派と受け取られているようだ。
「練習後に昌さんにアドバイスを求める若手が出待ちする盛況っぷり。耳を傾けてみると、話のほとんどが自身の失敗体験。どうやって200勝したかではなく、打ち込まれた試合や自身のケガについての善後策を若手に説いていました。あまりにも評判がいいので、春季キャンプには『1軍の宜野座と2軍の安芸を行き来する昌専用のチャーター機も用意しなきゃ』なんて冗談まで飛び出している」
球界の「しくじり先生」は20年も引っ張りだこになりそうな気配である。
現行の球界には無関心を装う落合氏だが、こう付け足すことも忘れなかった。
「野球を解説してくれっていうんならやりますよ。『なぜ野球を見てもいないのに解説できるんだ?』って意見があるけど、俺はこのゲームを解説に来たんであって、ここまでの何かを語るために来たわけじゃない。だから、解説者としては、野球の仕事はできる」
試合を見ずとも的確に斬り込む姿は実におみごと! 今後もその千里眼を生かして野球界をブッタ斬ってほしい。