居酒屋「無断キャンセル」逮捕も氷山の一角!年間被害額は2000億円にも

 11月11日、東京・有楽町の居酒屋に団体予約を入れて無断キャンセルしたとして、偽計業務妨害の容疑で職業不詳50代の男が逮捕された。容疑者は同じ日にほかの系列店4店で同様の予約をして無断キャンセルしていたという。
 
「総被害額は51万円にのぼるといいます。捜査関係者によれば、男は6月26日に現在は閉店している『のど黒屋 銀座数寄屋橋店』に偽名を使って1万円分の食事コース17人分を予約しながら、当日には来店しなかった。また同日、他の系列店でも同じ偽名を使い無断キャンセルしていたそうです」(社会部記者)

 この報道に対し、ネット上では《こういうのはもっと厳罰にして大きく報道してほしい》《民事、刑事両方で裁いてほしい。まずは被害にあわれた方への補償した上で罪を償ってもらわないと》《これから忘年会シーズンを迎えて無断キャンセルも増えるだろうから、見せしめとしても厳しく裁くべきだ》など、厳しい声が殺到している。
 
 経済産業省が昨年発表したところによれば、国内における無断キャンセル被害額は2000億円にのぼるという。今回の件は5店舗で同時に無断キャンセルをしたことが明らかな嫌がらせであり、偽計業務妨害に当たるとして逮捕されたが、「予約していたことを忘れて行かなかった」などとした理由のケースも多く、罪に問えない場合がほとんどなのだという。
 
「一時期、中国人観光客による無断キャンセルがメディアで大きく報じられましたが、無断キャンセルは”ノーショー”とも言われ、世界中で問題となっています。最近では、日本でも弁護士が無断キャンセルの料金を回収するサービスをはじめたり、ネット予約で事前にクレジットカードを登録させて無断キャンセル料を徴収したりと、様々な対策が登場はしています。しかし、個人店では費用面で導入することが難しい面も多く、抜本的な対策には至っていないというのが実情です」(飲食店コンサルタント)

 今回被害に遭った店舗もそうだが、無断キャンセルによって閉店を余儀なくされるケースも少なくないというから、そろそろ厳しい罰が必要なのかもしれない。

(小林洋三)

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