「プレミア12」スーパーラウンドでも寂しすぎる観客動員

 野球ファンなら「日本の快進撃でめっちゃ盛り上がってる!」と望みたい、野球国際試合の「プレミア12」。だが、実情は台湾開催での台湾戦以外、スタジアムはガラガラ。韓国ラウンドは自国の韓国戦でも観衆5000人程度で、そのほかは全て2000~3000人という殺風景なスタンドが目につくばかり。冬のスポーツ真っ盛りの米国でもほとんど報道されず、世界から注目されない大会になってしまっている。

「予選ラウンドが終わって、スーパーラウンドに突入。名前だけ聞くと勢いがありますが、11日にナイターで行われた待望の国内試合『日本×オーストラリア』も観衆は約1万7000人とスーパーな感じはありませんでした。でも、寒くなった時期のZOZOマリンの平日ナイターと考えたらまあまあ入ったというのが印象。でも、この大会が盛り上がらない大きな理由は日本戦以外をほぼ誰もが見ていないことに尽きます。同時刻に行われた東京ドームのナイトゲーム『韓国×米国』は日本代表の対戦相手として要注目のカードのはずなのに、都心のナイターにもかかわらず観衆はたったの3012人。先ごろのラグビーワールドカップでいえば、日本代表の対戦相手となるチーム同士の試合はどこも満杯でかなり盛り上がりました。あの4年に一度の祭典と比べるのは酷でも、それにしても残念すぎる注目度の低さ。12日、昼間の東京ドームで行われた『オーストラリア×メキシコ』の観客動員2089人は平日昼間だから仕方ないとはいえ、無観客試合かと思いましたよ。夜の『日本×アメリカ』戦はそれなりに埋まると思いますが、アメリカのメンバーはマイナー選手ばかりですし、ライバルの韓国でも本国はまったく盛り上がってない。日本だけが無理やり『世界一』とこじつけているような印象さえあります」(週刊誌ライター)

 ところがその「世界一」にしても、選手が本当に国の威信をかけて戦っているのかという疑問の声もある。というのも、初戦のベネズエラ戦で「侍ジャパンが国歌斉唱でニヤニヤしている」という指摘が相次いでいたからだ。

「まともに歌っているのは稲葉監督とソフトバンクの松田宣浩選手ぐらいで、日ハムの近藤健介選手などはニヤニヤ笑っているようにも見えました。ラグビーW杯で日本出身ではない選手も含めて君が代を歌う姿とは好対照で、一部ファンの目にも必死さや真面目さが足りないと映ったようです」(同前)

 そうした批判を耳にしたのか、さすがに日本に帰ってきた11日のオーストラリア戦では、神妙な表情で国歌斉唱に臨んでいた選手たち。注目度はいまひとつかもしれないが、なんとか世界一の称号を手にして、そうした批判を吹き飛ばしてほしいところだ。

(飯野さつき)

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