日本野球機構(NPB)は2月27日、12球団に実施したオンラインカジノ利用の調査結果を発表した。
「申告があったのは7球団、オンラインカジノを利用したのは14人。今週中に公表するということでしたが、1日前倒して発表されました」(NPB担当記者)
NPBでは20日に12球団へ「利用したことがある関係者がいれば名乗り出てほしい」と通達していた。14人については「刑法の単純賭博罪の公訴時効(3年)にかからない、22年2月以降の案件」(NPB・中村勝彦事務局長)だという。
今回の問題ではオリックスだけが山岡泰輔投手の名前と処分を公表。NPBは今回名乗り出た14人については「各球団において適切に対応してまいります」(同)としたうえで処分と名前の公表は各球団に一任するとした。
「公表すれば開幕直前の大切な時期に確実な“戦力ダウン”になる。万が一、主力選手だったらチームにとっては死活問題です。すでにオープン戦に入っているので、このまま非公表ということもありうるのではないか」(前出・NPB担当記者)
国内では違法となるオンラインカジノの発覚は芸能人を皮切りに卓球選手、プロ野球選手へと捜査が及んだ。
「どんな軽微なものでも違反は違反ということを広く徹底させるため、警察がよく取る手法です」(社会部記者)
2015年3月には巨人の4人の投手が関与した野球賭博事件が発覚。4人のうち3人は無期失格の処分を受けた。事実上の追放だ。
「もう1人は1年の失格だったのでその後、チームに復帰しましたが一昨年、現役引退しています」(前出・NPB担当記者)
今年のプロ野球はモヤモヤムードの中で開幕することになりそうだ。
(小田龍司)