今季のパも「20本台で本塁打王」が濃厚 疑惑の「飛ばないボール」問題

 プロ野球の「飛ばないボール」が野球ファンをザワつかせている。

 近年、プロ野球の試合で以前ほどホームランが出ていないことを不思議に思った人はいないだろうか。10年前の2013年は、当時ヤクルトのバレンティンが60本で本塁打王に輝いているが、昨季の本塁打王は巨人の岡本和真が41本で受賞。パ・リーグに至っては、ソフトバンクの近藤健介、楽天の浅村栄斗、ロッテのポランコがわずか26本でタイトルを獲得している。3人で同時受賞するのは両リーグを通じて史上初。26本塁打以下の本塁打王は、1960年の藤本勝巳(大阪・22本)、パ・リーグは1959年の山内和弘(大毎・25本)までさかのぼる。

 コロナ前の2019年はNPB全体で34.2打席に1本のペースでホームランが出ていたが、昨季は45.6打席に1本になっており、年間で438本も減少している。今季はさらに、4月頭の時点で84.9打席に1本のペースに落ち込んでおり、このままいけば20本程度で本塁打王を獲得する選手が現れてもおかしくない。

 そんな中、ファンが注目しているのがGW期間中の試合だ。スポーツライターが語る。

「昨季もボールが飛ばないといわれていましたが、GWだけ異常にホームランが飛び出し、『GWだけボールを変えたのではないか』という疑惑が浮上しました。実際、5月4日の『巨人-ヤクルト』では6本、5日の『ヤクルト-DeNA』では、なんと9本ものホームランが飛び交いました。それが休み明けにはガクンと減ってしまったのですから、不思議に思うファンがいてもおかしくありません」

 今季はチーム打率もかなり落ち込んでおり、12球団のほとんどのチームが2割1分から4分の間を行ったり来たり。NPBは統一球の反発係数を「0.4134を目標値」に定めており、2022年には事務局長が数値的な偏りはないとしているのだが、果たして…。

(ケン高田)

スポーツ