【バスケ】強化試合もイベントも欠席し…「調整不足」八村塁はパリ五輪に間に合うか

 パリオリンピックに出場を決めているバスケットボール男子日本代表が7月5日、五輪不出場の韓国代表との強化試合2連戦の1試合目に84-85で敗退した。7日に行われた第2戦は88-80で勝利を飾ったが、出だしの第1Qでリードを許すなど盤石とは言えない勝ち方だった。

 国際バスケットボール連盟(FIBA)世界ランキング26位の日本に対して韓国は50位。いわば「格下」相手の1勝1敗は関係者に動揺を与えたが、それ以上にファンにとってショックだったのが、米NBA・レイカーズの八村塁が韓国戦の2戦とも出場しなかったことだ。日韓戦直前に日本バスケットボール協会(JBA)が、八村について、「コンディション調整を優先して東京大会(日韓戦2試合)の出場は見送る判断をしました」と発表したのである。しかも、八村の姿が見られなかったのは試合だけではなかった。

「八村は6月26日に帰国後、28日にチームに合流しており、八村目当てに100人を超える報道陣が集結したのですが、当の八村は、7月3日に行われたファン300人との五輪壮行イベントも欠席したのです」(スポーツ紙記者)

 だからかどうか、こんな声も聞こえてくるのだ。

「代表として招集しているにもかかわらず、1人浮いている感がある。合宿中に行われた囲み取材でも『5分以内』の制限つきでした。取材時間だけでならまだしも、試合の出場にも『制限』がかかっているかのような状況に、JBAは八村の扱いに戸惑っているのでは、という指摘もあるのです」(夕刊紙記者)

 パリ五輪のための調整優先であれば出場回避もやむを得ないとは言え、頭を抱えていたのがテレビ局だ。

「東京大会の第1戦は日本テレビ、第2戦はテレビ朝日がゴールデンタイムで枠をとりましたが、当然ながら八村目当ての編成でしたからね、関係者は真っ青でしたよ」(前出・記者)

 調整不足が尾を引いて、パリでも出場に制限がかかるようなことにならなければいいのだが…。

(小田龍司)

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