中華料理チェーン「餃子の王将」は、6月21日から一部商品の値上げをすると発表した。看板メニューの餃子は20円アップし、東日本では300円台に突入したが、この値上げに対して利用者たちからは様々な反応があった。
「餃子の王将を運営する『王将フードサービス』によれば、今回の値上げは原材料価格や人件費、物流費等が上昇し続けていることを受けてのものだといいます。しかし、値上げは2022年5月からおよそ2年で実に4回目となります。値上げされるのは餃子の他、定番メニューの炒飯や天津飯、酢豚など13商品で、餃子は西日本で270円(税抜価格、以下同)から290円に、東日本で290円から310円となり、この2年で70円も上がっているのです」(フードライター)
ただ、多くの王将ファンはこの値上げに肯定的だという。昨今の情勢から、ある程度の値上げは仕方ないと受け入れる声も多く見られるのだ。とはいえ、その一方で「改善」を要望する意見もある。例えばこんな具合だ。
《値上げは許せるが、うちの近所の店は他所よりいくぶん味が落ちるのをなんとかしてほしい》《王将は店やスタッフによって味が変わる。それさえなければ文句はないのだが》
つまり、値上げを機に、味を均一化して欲しいという意見が噴出したのである。
「かつての王将は餃子もひとつひとつ店で手包みしていましたし、今でも店内調理が基本なので、店舗によって味や盛り付けが異なるということも多々ありました。しかし、現在はセントラルキッチン化され、調理法もマニュアル化し、『王将大学』という調理技術を学び、スキルアップ研修を行う環境も整えています。以前に比べれば店舗による料理の差は小さくなっているはずですが…」(前出・ライター)
とはいえ、ネットでも指摘されていたように、まだまだ作り手の技術の差はあるようだ。王将にとっては、味と技術のいっそうの均一化が、値上げと共に取り組むべき課題なのかもしれない。
(小林洋三)