谷原章介が「フードバンク」寄付を「ふるさと納税」に例えた“墓穴”

 俳優の谷原章介が5月14日、メインキャスターを務める「めざまし8」(フジテレビ系)に出演。ふるさと納税について熱弁したものの、墓穴を掘る結果となった。

 番組では、フードバンクについて特集。フードバンク事業とは、企業や一般家庭などを対象に、賞味期限内ではあるが、さまざまな理由で消費されない食品を寄付してもらい、それを生活困窮者へ無償で提供する活動のこと。捨てられる食品を食料を必要とする生活困窮者に渡す、架け橋のような役割を果たしている。

 生活困窮者からのニーズは増加している一方、物価高の影響から一般家庭からの食品の寄付は減っているという。この現状について谷原は「ふるさと納税って、あるじゃないですか」と例をあげ、「あれって結局、納税をした人に納税した以上のリターン、モノが返ってくる。(フードバンクへ)寄付をした人には、1万円分寄付したら、1万1000円分納税したことにしてあげますよ、みたいにインセンティブをつけて、ふるさと納税じゃないけど、(物価高で寄付をすることに)困っている人にお金がまわる道づくりを考えられないですかね」と提案した。

 谷原の言うように、フードバンクへ寄付をする人にメリットをつけることも必要だと思われるが、ふるさと納税に関する知識が少し違っていた。《ふるさと納税って、納税した以上の返礼品が返ってくるわけではないと思うよ》《ふるさと納税のこと勉強してから話した方がいい》などと、ネット上で指摘された。

「総務省では“寄付金額に対する返礼品の金額の割合は30%以下”としていますが、これは市場価格ではなく仕入れ値を基準としています。たとえば、1万円の寄付で市場価格8000円の寄付を受け取ったとしても、仕入れ値が3000円であれば寄付金額に対する返礼品の仕入れ値は30%となるので、問題はありません。そのため、100%以上の還元率を謳う返礼品もありますが、ほとんどの返礼品の市場価格は寄付金額よりも低くなっています」(生活情報誌ライター)

 フードバンクへ寄付する人へのメリットを提唱したまではよかったが、ふるさと納税の知識が少し違っていたのは惜しい限りだ。

(石田英明)

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