「コメダ珈琲」が全国制覇も、青森では“一筋縄”ではいかない理由

 コメダホールディングスが今年6月、青森県にコメダ珈琲を出店することを明らかにし、これでコメダ珈琲は47都道府県すべてに展開される運びとなった。

 1968年に名古屋で創業したコメダ珈琲は、広々とした作りの店内でゆったりとくつろげるのが魅力で、またドリンクを注文するとトーストとゆで玉子などが無料で付いてくるモーニング(開店から朝11時まで)が人気。今や全国約800店舗を構え、昨年8月には沖縄県に初めて出店されたことで、残る青森への出店が注目されていた。

「コメダ珈琲は、モーニングやパンにソフトクリームを乗せたシロノワール、小倉ホイップサンドなど、名古屋色を強く打ち出すコーヒーチェーンのため、果たしてそれが青森県人に受け入れられるか。業界関係者の注目を集めています」(経済誌ライター)

 コメダ珈琲の初上陸について、青森県民の反応をSNSで見てみると《シロノワールとやらを食べてみたい》や《初モーニング楽しみ》など、物珍しさから興味を示す声が上がっているのだが、こんな話も聞こえてくる。

「弘前市が“コーヒーの街”と呼ばれるほど喫茶店が多かったり、青森市内でも大々的にフェスが行われるなど、実は青森県は珈琲文化が根付いている土地。サイドメニューが注目されがちなコメダ珈琲の“本業”の力が試されるところです」(前出・経済誌ライター)

 すでに全国制覇を果たしているチェーンにスターバックスコーヒー、タリーズコーヒーなどがあるが、純粋な日の丸コーヒーチェーンとして、コメダにもぜひ奮闘して欲しいものだ。

(小島洋三)

ビジネス