元白鵬「師匠剥奪」では終わらない「チケットもぎり」「売り子」が待ち受ける閑職イビリ

 日本相撲協会が2月23日、臨時理事会を開き後輩力士への日常的な暴力が発覚した幕内・北青鵬の引退届を受理し、元横綱白鵬の宮城野親方の委員から年寄りへ2階級降格を正式に決定した。

「そればかりではありません。宮城野親方は大阪での春場所(3月10日初日)から部屋の師匠も“剥奪”され、自分の弟子を指導できなくなります。伊勢ケ浜一門から代行の親方が指導にあたり、その期限は未定だそうです」(相撲記者)

 宮城野親方に対してはかなりの厳罰となった。今回の処分については3月の定例理事会で諮ろうとしていたが、「前倒しをして春場所前に行った」(同)という。

「宮城野親方は相撲協会のコンプライアンス委員会のヒアリングで、北青鵬の暴力について知らなかったと話したらしいんです。委員会ではそれに加えて、1月場所で北青鵬の“疑惑の休場”についても宮城野親方が画策したのではと見ている。そうでなければ、宮城野親方が自分の弟子を指導する権限を協会が剥奪するわけがありません」(別の相撲記者)

 これから宮城野親方には茨の道が待っている。

「今までは記者クラブ担当として場所中は記者室の管理を担い、差し入れとか持ってきてくれて記者ともざっくばらんにやっていた。もうそれどころではありませんよ。春場所での担当はまだ決まっていませんが、毎場所呼ばれていたNHKのテレビ解説も呼ばれなくなるでしょうね」(同)

 本場所の会場でのチケットのもぎりや、売店の売り子など大横綱のキャリアではありない“閑職”に追いやられる可能性が高い。

「しかも、それで終わりにはならないですよ。宮城野親方に対しては現役時代も親方になっても、やりたい放題やってきたことで、協会の執行部(八角理事長)や他の親方からのやっかみは相当なものがありましたからね。相当なイビリが待っているでしょう」(同)

 横綱白鵬、宮城野親方が相撲界で送ってきた“我が世の春”の幕も、これで下りることになるか。

(小田龍司)

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