Xは1月9日、公式ブログの中で2024年に行う新たな取り組みの一部を発表した。その中で「個人間送金機能」を導入する方針であることも明らかにした。これにより、例えば応援するクリエイターへのダイレクト課金や被災者支援なども可能になるとみられているが、一方で、新たな問題が発生する可能性も指摘されている。
「ブログでは23年の取り組みを振り返りつつ、24年に注力していく内容をいくつか紹介しています。その中には、人工知能を通じた広告エクスペリエンスの強化や、オリジナルコンテンツの作成などがありました。それとともに、個人間送金機能の導入を挙げ、『より多くのユーザーの利便性と商取引の新たな機会を解放し、1つの場所でより多くの生活が送れるようにしていく』と説明しています」(ネットライター)
Xはかねてから1つのプラットフォームに様々な機能を集約させたスーパーアプリ化を目指すとしており、個人間送金機能もその一環のようだ。個人で活動しているクリエイターなどにとっては嬉しい機能になると見られている。だが、こんな弊害も予想されるのである。
「支援をもらいたいがために投稿が過激化する可能性は否めません。私人逮捕系YouTuberが相次いで逮捕されましたが、逮捕要因の1つに、投稿がウケたためにより過激な内容になり、次第に社会常識を無視してしまうようになったことが挙げられます。そうした逮捕系YouTuberに限らず、もし、個人間送金での支援が可能になれば、『投げ銭』欲しさに、これまでよりさらに過激な内容の動画を投稿する者が出てくることは十分に考えられます。他にも援助を求める投稿が増えたり、実際にはない事故や病気を装った詐欺的な投稿が出てくる可能性も指摘されていますね」(フリージャーナリスト)
送金の具体的な方法や対応地域など詳細はまだ明らかになっていないが、現状でも、リプ欄などが荒れ模様で混沌とした状態のX。これ以上使いづらくならなければいいが、と考える利用者も少なくないようだ。
(小林洋三)