いよいよ開幕まで500日を切った大阪・関西万博。会場建設費は当初の1250億円から最大2350億円とおよそ2倍に膨れ上がり、それ以外にも「日本館」の建設などで約837億円がかかることが判明。海外からも撤退を表明する国が相次ぎ、「中止」を求める声は日増しに高まっている。
そんな中、「東京五輪」に深く関わった舛添要一前東京都知事が「大下容子 ワイド!スクランブル」(テレビ朝日系)に出演し、万博のコスト問題に触れた。今回の万博について「財務省が入らず経産省しか入ってないから使いっぱなしになってしまう」と指摘。そのうえで、東京五輪は組織委員会の森喜朗委員長のもと、財務官僚が経費節減に努めていたと解説。事務総長を務めた武藤敏郎氏の名前を出し、「武藤さんがいて、その下に課長クラス。きわめて優秀な大蔵官僚、財務官僚を連れてきて、彼らが仕切ってコストを抑えた」と振り返った。
さらに舛添氏は、財務省の「コストをカットする役割」を強調し、「みんな各省庁が担当の主計官のところに行って、『これだけ予算認めてください、予算認めてください』って。10持って行って半分切られるってことをやってる。切る方がいなくて『金くれ』って言う人ばっかりいたら、うまくいくわけがない」と万博の“仕切り”に苦言を呈していた。
まるで東京五輪が経費削減に成功したかのような物言いに、MCの大下容子アナは「でも…東京オリンピックも1.5兆円が実は3兆円じゃないかって聞くと、本当にカットしてたんですか?」と質問。舛添氏は「それは資材が上がったりとかですね」と述べて、「特に運営にかかったのはコロナがありましたから警備の費用がめちゃくちゃかかった。めちゃめちゃ上がった」と弁明していた。
舛添氏と大下アナのやり取りに、SNSでは《そうだよね。五輪もめちゃくちゃ金かかった》《お金の問題で失脚した人が何を?》《五輪もグダグダやったけど!》といったコメントがあがっていた。
「東京都が五輪開催に手をあげた際、見積もっていた予算は7340億円。それが2022年12月に会計検査院が発表した調査報告では、関連経費を含めると3兆6845億円に膨れ上がっていました。当初の5倍もコストがかかってしまったにもかかわらず、財務省の役人がコストカットに尽力したというコメントに、違和感を抱いた視聴者は多かったかもしれません。なお、コロナで原則無観客となったにもかかわらず、警備費が上振れしたという見解にも多くのSNSユーザーが異論を唱えていました」(メディア誌ライター)
東京五輪のコストは当初予算の約5倍となったが、大阪・関西万博の開催費用は何倍にまで膨れ上がるのか。舛添氏の言うように、強力なコストカッターが必要かもしれない。