「朝まで生テレビ」で田原総一朗氏に世代交代を訴えた若手論客に称賛の声

 今年4月で35周年を迎えた討論番組「朝まで生テレビ!」(テレビ朝日系)が4月29日深夜に放送され、司会者・田原総一朗氏(88)の前で若手の論客が「世代交代」を提言したことに称賛の声が相次いでいる。
 
 420回目の放送となる今回は、「激論35年!〜戦争と平和 ド〜する?!ニッポンの針路〜」と題してパネリストが議論を行う中で熱弁をふるったのは、一般社団法人「リディラバ」代表・安部敏樹氏(34)。カジュアルなTシャツ姿で「羽鳥慎一 モーニングショー」の水曜コメンテーターを務め、若手論客としても注目を集めている。
 
 番組の終盤、「どーする?!ニッポン」の話題に移ると、「変わりづらい国ですよね、この国は」と口火を切った安部氏は「上の人たちが同じ議論を繰り返している間に、どうやって若い世代の活力っていうのを本当の意味で活かせる国に変わっていくかっていうのがすごい大事だなと思います」とコメント。
 
 すると「失われた30年」について、司会の田原氏が「日本の30年間でいちばん無駄はどこにあんの?」と質問。すると安部氏は「世代交代ができないところじゃないですか」とズバリ。田原氏が「え?」と聞き返すと、安部氏は次のように語った。

「世代交代ができず、それは個人の世代交代もそうだし、たとえば企業とかもそうだと思うんですよね。企業とかも新陳代謝があって、正直、生産性がなくなった企業があるのであれば、それは市場から出ていくということも必要だったと思うんですよね。そういった新陳代謝が起きづらい構図というのも、もちろんメディアのみなさんも含めて作ってこられたのかもしれませんけど」

 田原氏は元防衛大臣で国際政治学者の森本敏氏(81)に「世代交代できてない?」と話を振り、「自分の主義主張を通す若者が少なくなっている」と持論を述べると、安部氏は「みなさんが静かに若い世代の牙を抜いてきたんですよ」と反論した。

「世代交代をめぐって舛添要一氏(73)、竹中平蔵氏(71)が田原氏から意見を求められ、番組出演者の高齢化が浮き彫りになる形となりました。SNSでは《朝生で世代交代を訴えるとはご立派》《老人ばかりの朝生をブッタ切りにしている》といった称賛の声が相次ぎました」(テレビ誌ライター)

 その後には安部氏が「でも田原さん、新陳代謝と言う時には、田原さんが話をブッタ切らないっていうのが大事だと思うんで」と述べてスタジオの笑いを誘った。田原氏に正面から「世代交代」を訴えた安部氏が、番組から切られずに再び「朝生」に出演することを願ってやまない。

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