クラファンで支援を募ったロボット掃除機がAmazonで「フライング販売」されて批判殺到

 スマートホーム製品を製造・販売するSwitchBotが、クラウドファンディングで支援を募っていたロボット掃除機を、Amazonプライムデーのセールで支援者よりも安い価格で先に商品が届くよう販売していたとして批判が殺到している。すでに謝罪して返金などの対応をすると説明しているが、クラファンで商品を支援する際には注意が必要だという。

「同社はクラファンサイト『MAKUAKE』にて、日本人の使いやすさを追求したロボット掃除機『SwitchBot K10+』の支援を募り、目標金額80万円に対してそれを大きく上回る約3億4000万円を集めて募集を終了していました。最も支援を集めたのは同製品1つを7月末までに受け取れる5万1800円のプランで、5286人が支援していたのです。しかし、今月開催されたAmazonプライムデーのセールにK10+が4万7800円というセール価格で販売されており(付属のセットはなし)、さらにクラファンでの支援者よりも早く商品が届くことに不満の声が相次いでいたのです」(ネットライター)

 批判を受けて、SwitchBotは「皆様の期待を裏切るような事態を招いてしまいました」と謝罪した。MAKUAKEや公式サイト、EC部門での販売はそれぞれ別の部門が管轄していることから、情報共有が取れておらず、小売販路の価格管理にもミスが生じてしまったと説明。今後の対応として、支援者にK10+が届くまではいかなる場合であっても同製品の販売は行わず、商品の配送が完了後3ヶ月間は提供価格を下回る販売は行わないという。また、MAKUAKEでの支援者に限り、無料保証を1年延長することや、希望された場合は返品・返金にも対応するという。

「MAKUAKEで支援した人たちはもっと安く早く届けられたのではないか?と疑心暗鬼になりますし、Amazonのプライムデーですでに購入した人たちはキャンセル扱いになるのかは分かりませんが、どちらにも不満の残る事態になってしまいました。クラファンでは、支援者よりも一般販売での購入者の方が先に商品を受け取ってしまうというケースは過去にもあり、実はクラファンで支援者を募集しているのに、すでに同じ商品が別名でもっと安い価格で売られていたなんてケースもあるのです」(経済ジャーナリスト)

 もし、クラファンで支援したいものがあったら、まずはその商品がどこかで売られていないか、しっかり調べた方がいいのかもしれない。

(小林洋三)

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