ふるさと納税「仲介サイト」が制度の抜け穴を突いて…ルール厳格化で「お得な返礼品」が消滅危機

 2008年に制度がスタートしたふるさと納税は、高額な返礼品が相次ぐなどしたことから、19年に返礼品の調達費は寄付額の3割以下、他の経費との合計は5割以下にするようにとルールが定められた。自治体が少なくとも5割を住民サービスに使うようにという趣旨である。「経費」には送料や仲介サイトへの手数料、広告費などが含まれる。

 ところが、複数の仲介サイトが、自治体に制度の「抜け穴を突いた説明」を行い、5割以下ルールが骨抜きにされていたケースが判明した。

「仲介サイトに支払う手数料のうち、サイトへの掲載料などは『5割以下ルールに含まれる経費』に入るものの、顧客管理やシステム保守管理にかかる費用はルール外の『募集外経費』として計上するように、仲介サイトが自治体に説明していたとのことです」(経済ジャーナリスト)

 読売新聞の報道によれば、21年度で全体の8%に当たる138市町村で5割ルールを超えていたという。管轄する総務省ではルールの徹底を指示しているが、今後はさらに、利用者にも影響しそうな厳しい「新ルール」が適用されそうだ。

「折からの物価高を受けて、寄付額の値上げや、返礼品の中身が減らされた結果、実質値上げの募集が増えています。さらに総務省は10月から新ルールの導入を決定しました。新ルールでは新たな地場産品基準の導入と経費の計上項目の拡大が含まれます。これにより、今まであった『地場産とは言えそうもないけどお得な返礼品』がラインナップから消えたり、5割ルールに含めなくてはならない経費が増える分、高額返礼品のような旨みのある品がなくなってしまうかもしれません」(前出・ジャーナリスト)

 ふるさと納税ファンにはあまり面白くない話かもしれないが、新ルールの導入は本来のふるさと応援の趣旨に近づく良い機会となるのかもしれない。

(猫間滋)

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