元衆院議員でタレントの杉村太蔵が1月25日、水曜コメンテーターを務める情報番組「大下容子ワイド!スクランブル」(テレビ朝日系)に出演。岸田文雄首相が提案した「日本型職務給」について自虐的持論を述べた。
岸田首相は1月23日、衆院本会議で「従来の年功賃金から職務に応じてスキルが適正に評価され、賃上げに反映される『日本型職務給』への移行は企業の成長のためにも急務」と指摘。6月までにモデルケースを示すことを明言した。
番組では、日本型職務給は年齢や勤続年数が違ってもスキルが高ければ給料が増えるのが利点とし、一方で賃金格差が生まれるのが課題とした。
日本型職務給について意見を求められた杉村は「同一労働、同一賃金はいいですよね」としたうえで、「ただ、それぞれ職務に応じて(賃金は)違いますよね。それ当たり前ですよね」とスキルで賃金が違うことに賛同した。
続けて「たとえば3人、ここにコメンテーターが並んでいます。これ、同一労働ですか? 同一賃金だったら、お2人は怒ると思います。かたや弁護士で法律の専門家で長く日本の司法をやってこられて。かたや湾岸戦争を間近で取材されるなど長くジャーナリストをやられている。かたや、(自身を差し)まぐれ当選したよくわからない人間。同じ労働で賃金に差が出るのは当たり前だよな、と思いますけれども」と自虐的に持論を展開した。
スタジオで杉村を挟んで両側にいたのは同じく水曜コメンテーターの弁護士・萩谷麻衣子氏、元NHK解説委員でジャーナリスト・柳澤秀夫氏だった。この2人と比較して出演料は低いか高いのかはわからないが、杉村は意外な方法で賃金をアップさせていた。
「杉村は2005年9月の衆院選で初当選後、『真っ先に調べたのは国会議員の給料。2500万円ですよ』などの奔放な発言で注目を集めました。政界を去った後はバラエティ番組などで〝薄口評論家〟として活躍。当初は元衆院議員ということで〝文化人枠〟のギャラでした。しかし、杉村は〝タレント枠〟のギャラに変えてもらったといいます。18年10月配信の『文春オンライン』で理由を語っていましたが、文化人の専門家は山ほどいると。でも、〝タレント・杉村太蔵〟は1人しかおらず、だから価値があると語っていました。ちなみに文化人枠からタレント枠になったことで、〝電車通勤からタクシー通勤〟になるほどギャラがアップしたそうです」(芸能記者)
テレビの世界では同じ労働でも〝枠〟が変われば、賃金アップだ。
(石田英明)