1980年代を代表するアイドルとして活躍した松田聖子と中森明菜。2人の歌姫が、今年の「NHK紅白歌合戦」で顔を合わせる可能性が、にわかに取りざたされている。
聖子は昨年の紅白に出場する予定だった。だが、紅白直前の12月18日、一人娘の神田沙也加さんが札幌市内のホテルから転落して亡くなった。聖子のショックの大きさは計り知れず、年内のディナーショーと紅白を辞退した。
一部報道によると、NHKが今年の紅白で最も期待をかけているのが、聖子の2年越しの出場だという。11年に母娘2人で出場して歌った「上を向いて歩こう」を、CGや最先端音響機器を駆使し、まるで沙也加さんがそばに寄り添って歌っているかのようなステージ演出を準備しているともいわれている。
一方、今年5月にデビュー40周年を迎えた明菜は8月30日、ツイッターと公式サイトを開設。新たな個人事務所の設立と再始動を発表した。明菜は10年に帯状疱疹で芸能活動を無期限休止。14年末の紅白にサプライズ出場したが、17年末のディナーショー以降、表舞台から遠ざかっている。ツイッターによれば、体調はまだ万全ではなく、再始動はゆっくりとした歩みになるというが、ファンにとってはうれしい報告だった。
9月12日配信の「スポニチアネックス」は、NHKが明菜に紅白出場を打診したことを報じた。明菜が出演した14年の紅白でチーフプロデューサーを務めた男性が、今年製作チームに復帰。明菜の出演交渉に乗り出すと見られている。出演が決まれば、明菜が好きなニューヨークやロサンゼルスなどからの中継になる可能性が高いという。
明菜が米国からの中継となったとしても、2人が紅白に同時出演するとなれば、2014年以来の快挙だ。大きな目玉になることは間違いない。
「明菜は89年7月、当時恋人といわれた歌手の近藤真彦の自宅マンションで自死未遂騒動を起こし、その年の紅白を辞退しているのですが、その理由が『活動休止から復帰して間もない自分が、ステージ経験が不完全なまま出るのは失礼』というものでした。それほど明菜は紅白を大切に思っていたし、彼女の完璧主義的な考え方が表れています。周知のように聖子との間には近藤を巡る33年来の因縁がありますが、2人が同じ番組に出演する機会があるとすれば紅白のみ。双方のファンも待ち望んでいると思います」(ベテラン芸能記者)
過去の因縁を乗り越えて、紅白で共演なるか。
(石田英明)