「ライザップ」社長、株主総会で自信満々の“黒字化宣言”でもくすぶる不安

 6月22日、トレーニングジム大手のライザップグループが株主総会を開き、瀬戸健社長は2019年3月期の連結純損益が193億円の赤字となり、株主へ配当金が無配になったことを謝罪した。
 
「総会では株主から『結果にコミットできなかった場合、社長を辞めるとか辞めないとかいう話がある』と指摘する声が飛び出しましたが、瀬戸社長は、『今期赤字というのは絶対にありえないことで、自信を持っている。黒字にならなかったら(来年は)この場にはいない』と、自信満々に20年3月期の“黒字化”を宣言していました」(社会部記者)

 ライザップはM&Aを繰り返したことで関連会社が増えたが、その買収企業が足を引っ張り赤字に転落した。ただ、トレーニングジムの経営自体は順調なため、買収した企業を売却することでの来季の黒字化を目指していると見られている。
 
「関連企業を売却すれば黒字になると言うのは簡単ですが、当然、そんな赤字会社を買いたがるところはそう多くはなく、売却先を確保できずにグループ内に残さざるを得ないものもの出てくる。さらに、たとえ売却額で一時は黒字化しても、経営立て直しのために招聘された“プロ経営者”と言われる松本晃取締役がたった1年で退任したことで、“また同じ肥満体質に戻るのでは”といった負のイメージが拭いきれない。そのため、先行きが不透明だと考える投資家も多いようです」(経済ジャーナリスト)

 果たして、来年の総会に瀬戸社長の姿はあるのだろうか。

(鈴木十朗)

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