小麦粉や電気料金に続いてトイレットペーパーまで!? 新年度の値上げラッシュが家計を直撃。お小遣いの減額や支出増をカバーするべく、ラクラク稼げるという副業に挑戦してみた。
「飼育を始めて2カ月で月収20万円になるなんて! このままいけば、年商2000万円もいけるかもしれないし、ちょっとしたお小遣いどころか、かなりいい副業です」
そう話すのは、都内でアパート暮らしをしている運送業・加藤孝介さん(仮名)。きっかけはテレビだった。
「趣味が高じてメダカ専門店を開き、1年で年収2000万円になった」
こう語る人を見て昨春、ヤフオクでペアで1万円のメダカを手に入れたところ、あっという間に増え、個人販売に踏み切ったという。
実は今、メダカブームが世間を賑わせ、メダカ繁殖で稼ぐ人が増えているのだ。
実際、ヤフオクを覗いてみると、白い魚体にラメが入った希少種が「3匹10万円」で高額取引され、数年前はペアで100万円という伝説のメダカも出現した。
実は記者もメダカの飼育を始めたひとり。自宅に庭はなく、ベランダで育てているメダカはウジャウジャいる。水槽は大型家具店などで売っているトロ箱1つに、魚屋からもらった発泡スチロール。他に100円ショップで購入したゴミ箱2つに加え。卵や稚魚用の水槽として100均のどんぶりやイチゴのパックなどが活躍している。
コロナ禍の巣ごもり生活で始めた家庭菜園の延長で、水草栽培セットを購入したところ、
〈水草が水質をキレイに保つ。濾過フィルター必要なし! 簡単にメダカも飼育できます〉
こんな説明書の記載を真に受けて「なるほど、それならメダカも入れておくか」と飼育を決意。
1匹100円の白メダカのペアを200円で購入し、餌は100円ショップで手に入れたので、飼育箱の値段を入れても、初期投資は3000円ほどである。
その後、3週間ほど経ったある日。大量に分裂・増殖した水草をバケツによけたところ、針子を発見。針子とはメダカの稚魚のことなのだが、どうやら水草に付着した卵が孵ったようだった。
針子は小さく、ボウフラと間違えやすいのだが、よく見ると目が2つある。たかがメダカと思っていたが、目が合うと愛着が湧くもの。そこからは「卵探し」に夢中になった。
メダカはにわとりと同じで朝方に卵を産むため、採取するのは午前中。夕方になる頃には親メダカに食べられてしまうので、午前中に卵を別容器に移すのが日課となった。
*「週刊アサヒ芸能」4月14日号より。【2】につづく