辻元清美「野田聖子さん、高市早苗さんとは同学年で仲がいい」/テリー伊藤対談【4】

テリー 今は大阪でご両親と住んでるの?

辻元 83歳の母、86歳の父と3人です。

テリー そうすると将来的には介護が必要だね。

辻元 この間、母が入院して足を手術したしね。

テリー 親は結婚しろとか言わない? 俺と出会ってから30年、恋愛がなかったわけでもないんでしょう?

辻元 結局、うまくいかなくてさ‥‥。政治文化を変えないと女性議員がプライベートを作るのは大変なの。土井たか子さんも小池百合子さんもずっと一人。私もその道を歩むのかな。

テリー 野田聖子さんは結婚してるじゃない。

辻元 そうそう。私、彼女と同い年なんですよ。高市早苗さんも同学年。考え方は違っても3人、割と仲いいんだよね、女同士で。

テリー 3人でそんな話もする?

辻元 かなり(笑)。「で、あんたどうするの」と突っ込まれたり。聖子ちゃんが最初に結婚した時は、野党席まで「辻元、結婚はいいわよ」って言いに来た。

テリー アハハ。野田さんっていい人なんだよね。

辻元 今回も「大丈夫か」ってイチ早く電話くれました。で、「どうせ金ないだろう」「とにかく米さえあれば生きていけるから」って言って、しかも「米、炊きそうにないな」って、レンジでチンするご飯を毎月送ってくれてます。

テリー あ、そう(笑)。さすがだな、野田さん。

辻元 女の友情ですよ。

テリー そういう友達は誰か男性を紹介してくれないの?

辻元 「清美、今、民間人だから、誰か見つかるかも」って女友達に言われました。で、弱い姿を見せろと。「そうすれば可哀想だと思う男が現れるかも」って。野田聖子さんにも「もしパートナーが見つかったら、落選してよかったじゃない」って言われたし(笑)。

テリー 辻元さんのことを面白がってくれる人がいいよね。

辻元 どこにいるかな‥‥。

テリー 辻元さんと結婚するっていうことは、大阪に行くっていうこと?

辻元 そこも問題といえば問題なのよ。ただでさえ条件が厳しいのに、さらに絞られる。ここまで来ると、恋愛とかじゃなくても、人生の後半を一緒に楽しく、お互いに支え合って穏やかに生きていけるような人がいればいいなって思うわけですよ。でも、穏やかじゃないんだよね。選挙って闘いだから、ものすごく激しいことをやるわけですよ。そうすると「会社勤めの人だったら、迷惑かかるかも」「私の政治活動で色が付いても困るし」とか考えちゃう。

テリー だから、それすら面白がってくれる人だよね。

辻元 でも、私みたいなシングルの人って大勢いるんだよ。寿命が長いから特に女性に多いの。私の選挙区にも70歳、80歳になって女ひとりって割といて、心細いことはあるよねって、よく話す。だから、そういう女性がひとりで年取っても、地域で生きていけるような社会にしないと。それって、やっぱり政治の役割なんだよね。

テリー だから、やっぱり政治に戻らないとね。

辻元 まぁ、今はパソコンで文章を書いてたら、急に電源バチッと落とされたようなもんだから。やっぱり人生、もう1回はチャレンジしないと気が済まないということはありますね。

【テリーからひと言】こういう人、俺は国会に必要だと思うんだけどな。早くいいパートナー見つけて、今後も辻元さんらしい活動をしてください。

辻元清美(つじもと・きよみ)奈良県生まれ。大阪育ち。早稲田大学在学中に国際NGO「ピースボート」創設。1996年、衆議院選挙にて初当選。NPO法を議員立法で成立させ、被災者生活再建支援法、情報公開法などの成立に尽力。2009年、連立政権で国土交通副大臣、2011年には災害ボランティア担当の内閣総理大臣補佐官に就任。2017年、立憲民主党の結党時より、同党の女性初の国対委員長を2年間務める。2021年、衆議院選挙にて落選。著書に「国対委員長」(集英社)などがある。

*「週刊アサヒ芸能」2月10日号より

ライフ