次はマリアナ海溝に潜りたい——。日本人民間宇宙飛行士として初めてISS(国際宇宙ステーション)に渡航・滞在した実業家の前澤友作氏(46)が7日、日本外国特派員協会で帰国後初会見を開き、宇宙に続き、今度は世界で最も深いとされる西太平洋マリアナ海溝への潜水に挑戦することを明らかにした。
「マリアナ海溝最深部は『チャレンジャー海淵』と呼ばれる、水面下1万911mのエリアです。ここはエベレストを逆さにしても山頂が底につかないほどの深さで、1c㎡にかかる水圧は1トン以上。ただ、この環境下でも適応する生物の存在が認められることから、世界の研究者らによる潜水チャレンジが続けられ、2012年には映画監督のジェームズ・キャメロン氏が、このチャレンジャー海淵への到達に成功。昨年12月にも、中国の潜水艇に乗船した科学者27人が最深部に達したと報じられ、大いに話題になりました」(情報誌記者)
前澤氏は会見で「上だけじゃなくて下にも行ってみたい」とマリアナ海溝への思いを語り、「実はどういう潜水艦に乗って、どう時間をかけていくかほぼ決まっています」とすでに申し込み済みであることを明らかにした。
とはいえ、前澤氏が先の宇宙旅行で使った費用は2人で計100億円以上。さらに来年に計画されている月周回旅行費用の総額は1000億円を超えるとも報じられている。
「月旅行は、テスラのイーロン・マスク氏が創設した米宇宙ベンチャー『スペースX』が開発した次世代宇宙船『Starship』で月を周回旅行するというもの。このプロジェクトに参加する前澤氏は『宇宙へ行くチャンスをより多くの、より多様な人に開きたい』と同乗者8人を世界中から募集しており、現在選考中だとか。もちろん1000億円ともいわれる費用は前澤氏持ちになります。一方で、2年半前から始めたお金贈りも総額30億を超えていますし、いくら前澤氏でも大盤振る舞い続きで、さすがに資産の目減りは免れないだろうといった声もありますね」(同)
前澤氏は2019年9月、ファッション通販サイトZOZOTOWNの運営会社「ZOZO」の社長を退任し、保有株式の大半をヤフー(現・Zホールディングス)に売却。これにより2000億円を超える売却益を手にしたと見られていた。ちなみに、フォーブスジャパンが発表した前澤氏の2021年の保有資産は2090億円、2020年の2030億円から60億円アップしている。
「YouTubeで実際に“1000億円を通帳に記帳する”という動画を挙げていますから、すぐに動かせる現金が1000億円以上あることは間違いないでしょう。昨年5月には保有するZOZO株の一部を手放して約260億円を得ています。株式の他にも不動産や絵画、クルマなどを現金換算すると400億円を超えると言われますし、50億円以上あるといわれる年収も合わせ、資産は増え続けていると見られます。こうした枯渇しない無尽の資金力が前澤氏の冒険心の原動力になっているのでしょう」(同)
会見では「挑戦するのは楽しい。夢を持つ大切さを生涯伝えられたら」と持論を語った前澤氏。もはや“金持ちの道楽”ではなく“大金持ちの冒険家”と言ったほうが相応しいのかもしれない。
(灯倫太郎)