前澤友作氏の宇宙旅行で世界から注目される「もう1人の日本人」の研究成果

 12月9日には「宇宙なう」とツイートしたり、12日深夜にはニッポン放送系の「宇宙から生放送! 前澤友作のオールナイトニッポンスペシャル」に生出演と、何かと話題のZOZO創業者の前澤友作氏。

 前澤氏は8日にカザフスタンの基地からロシア製の宇宙船ソユーズで宇宙に旅立ち、約6時間後には国際宇宙ステーションのISSに到着した。約12日間宇宙に滞在し、20日に地球に帰還する予定だ。自費滞在の宇宙旅行者は10年ぶりで、その費用は100億円とも言われる。これに味をしめたロシアではさっそく宇宙旅行のビジネス化に乗り出しているとも。

 だが100億円は前澤氏1人にかかったものではなく、もう1人、日本人の同乗者がいる。前澤氏のマネージャー・平野陽三氏だ。平野氏は前澤氏の関連会社役員を務め、今回、宇宙旅行の全容を撮影するために前澤氏に同行した。その様子はスペースカルチャーメディアの「宇宙編集部」で日記として連載されている。

 日本国内ではどうしても前澤氏1人にばかりに目が行きがちだが、海外ではそんな平野氏にも注目が集まっているようだ。

「アメリカの日刊紙では平野氏が宇宙での乗り物酔いに関する研究に参加していることに注目。『宇宙医学において重要な役割を担っている』と報じています。宇宙医学とは、地球上と違って加速度や放射線、強い光線、無重力状態が人体に与える影響を調べる領域です。宇宙に長期滞在すると無重力状態であることから、人体を支える必要がなくなった骨からカルシウムが溶け出したり、筋肉量が落ちるので地球に帰還した際に立つことさえ困難になることが分かっています」(週刊誌記者)

 確かに前述のラジオ生出演の際、前澤氏は憧れの宇宙体験にさぞやノリノリなのかと思いきや、「当然、訓練してきて、耐えて帰るんですけど、普通には、まだまだ来られない場所だと思いました」と意外にも殊勝な発言をしている。実際に行ってみないと分からないいろいろな困難もあるのだろう。となればやはり平野氏が持って帰る記録が重要なものになるだろう。

(猫間滋)

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