毎年10月は4月と並んで、様々なサービスや商品の価格が変更される時期。特に今月からは小麦粉や小麦製品、マーガリンにコーヒー豆といった食品が値上げ。さらに電気代(大手10社)やガス代(大手4社)のほか、タバコも増税に伴い、値上げされている。
これで収入も増えていればまだいいがコロナ禍でむしろ減っているという家庭が多く、家計への影響は必至。ただし、なかには今月から安くなったサービス・モノもある。
例えば、手紙や小包の速達は郵便法の改正により今月から値下げ。250gまでは290円→260円、1kgまでは390円→350円、4kgまでは660円→600円に。でも、普通郵便やゆうメールの土曜日の配達は休止となり、届くまで1日程度遅くなったという。
また、NTT東日本と西日本の固定電話から携帯電話への通話料も値下げされ、1分あたり17.6円に。従来よりも4.4円安くなった。
さらに携帯電話の2年などの定期契約を途中で解約したときに発生する違約金の廃止。これは総務省の意向を受けてものだが、以前から利用者の間では不評だったため、これは朗報と言えそうだ。
他にも大手都市銀行の他行への振込手数料も最大で110円引き下げ(※三井住友銀行、りそな銀行は11月から)。食品の値下げはほとんど見られなかったが、お米は豊作などの影響を受けて1キロあたり最大20円程度安くなっており、主婦にとってはありがたい。
「ただ、食品に関しては全体的に値上げ傾向で、11月にはキャノーラ油やサラダ油などの食用油の値上げが予定されています。残念ながらこうした流れは今後も続きそうです」(流通ジャーナリスト)
このままだと食費の増加は避けられそうにもなく、各世帯のエンゲル係数も上がる一方。物価が上がるなら賃金もアップさせるなど”所得倍増”を掲げる岸田新政権には、その辺も含めて上手く対応していただきたいものだ。
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