社員の「五輪宴会」で謝罪も…テレビ朝日に「不祥事で視聴率稼ぎ」の指摘

 8月10日から翌11日にかけて、テレビ朝日の報道番組がオンエアされるたびにSNSでは「謝罪まだ〜?」の大合唱。絶妙ともいえる番組構成に、「視聴率稼ぎ」を指摘する声もあがっている。

 テレビ朝日スポーツ局の社員ら10人が東京五輪の「打ち上げ」と称して8月8日夜から翌未明にかけて東京都内のカラオケ店で宴会を開催。参加していた女性社員が店舗2階の非常階段から転落し、救急搬送されるという前代未聞の事故を起こした。緊急事態宣言中で、なおかつ視聴者に「自粛」を呼び掛けていた大手メディアの不祥事に、国民からは総バッシング状態となっている。

「問題が発覚した直後、8月10日の『報道ステーション』のオンエア開始直後から、SNS上では『五輪スタッフの飲酒事件まだかよ』『いつテレ朝社員のニュース取り上げるの?』といった声が相次いでいました。冒頭では猛暑を取り上げていて、なかなか飲酒問題には触れなかったのですが、開始からおよそ28分後、ようやく富川悠太アナがニュースを読み、テレビ朝日が出した謝罪文を“朗読”しました。これに対して『怒りがこみあげてきた』『絶対にあってはならない不祥事』と厳しいコメントを発したのはコメンテーターとして出演していた共同通信の編集委員。その後、富川アナが頭を下げたものの、『社員への批判も外部の人任せかよ!』といった声がネット上にあふれていましたね」(ネットライター)

 8月11日の「羽鳥慎一モーニングショー」でも斎藤ちはるアナが事故の経緯を報告し、テレビ朝日の謝罪コメントを読み上げた。続いてコメンテーターの玉川徹氏がリモート画面上で「テレビ朝日の社員としてですね、視聴者の皆様の信頼を損ねたことに関して、謝罪を申し上げます。申し訳ございませんでした」と述べて頭を下げていたが…。

「『モーニングショー』で社員の不祥事を取り上げたのは番組開始から20分ほど経った8時20分頃。裏の『めざまし8』(フジテレビ系)ではそれに先駆けて8時10分過ぎに『HOTワードランキング1位』の事案として扱っていました。ネット上では『フジのほうが早かった』『テレ朝は謝罪まで視聴者を引っ張る戦略か』『視聴率稼ぎもエゲつない』といった批判コメントが見られました」(前出・ネットライター)

 ライバル番組の「めざまし8」では、永島優美アナが「(閉会式が)終わった途端にこういう行動を取るのは、メディアとしての信頼を失うものになると思います」とコメント。宴会での事故で医療現場に負荷をかけるなどあってはならないこと。自局のスタッフの不祥事だけに、「メディアの信頼」を取り戻すためにも、テレビ朝日には番組冒頭で陳謝する姿勢が求められていたのかもしれない。

(あまねかずこ)

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